ハイキュー!<短編>
□「ごめん!俺付き合ってるやついるから!」<西谷>
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「夕くん」
「なんだ?」
「私のこと好き?」
「な、なんだよ改まって‥」
慌ててわたしの方にむき直す夕くん
顔は真っ赤っかに耳まで火照りが散っていた
「今日ね。夕くんが告白されてるところ見ちゃて」
夕くんのおっきな目がさらに広がった
ごめんね。と一言付け足す
本当に偶然だったの
私がゴミ捨てのじゃんけんに負けて教室から反対側のゴミ捨て場に向かっていた途中だった
夕くんが目の前を通り過ぎて行ったんだ
私に気づかないほどただ一点をみつめてた
その先には…
(女の子?)
夕くんが着くなり女の子は泣き出しそうなのが遠くでも見ててわかる
夕くんとその女の子は少し会話を交わしたあと女の子の手から小さな紙切れみたいなのが夕くんの胸に押しつけられた
ドクン
胸が大きく高鳴る
ここに居たくない。見たくない。そう思うが先か体が動くのが先か思い出せないけど
わたしは走った。
その場から逃げたんだ
「で?」
「へっ?」
夕くんが真面目トーンで聞いてきたのを私はふやけた返事で返した
「俺がその…告白されてるのをみてどう思ったんだ?」
「えっ…」
どうって…
なんでそんなこと聞くのか分からなかったけど考えてみた
「…イヤでした」
「・・・・・」
消え入りそうな声でボソッと言った
でも夕くんは私の言葉をもらさないように耳を近づけてくれた
夕くんのそうゆうところ好き。相手のことを一番に考えてくれているのが見ててわかるもん。それに比べて私は…
「夕くんが盗られちゃうって思った。すごく不安になっちゃて…そしたら夕くんに無性に会いたくなって…わがままだよね‥ごめんね?部活で疲れてるのに」
家に押しかけちゃってと言おうとしたら夕くんがいきなり私を抱きしめてきた
「ゆ、夕くん?///うぐっ」
夕くんは私をキツくキツく抱きしめた
「ちょ、夕くんくるじ‥」
「ーー‥っう!あーもう!俺って幸せ者だな!」
夕くんが私の耳元で言った
「‥なんで?」
「はぁ?なんでってお前‥」
はあ〜ってため息をはかれる。
だってわからないだもんこんな嫉妬深い女の私と一緒に居て幸せって…。
「お前は可愛い!!」
「ふえっ?」
かわい…い…?
「あ!顔が可愛いとかじゃないぞ?もちろん可愛いけどもっとべつなところがさ、お前は可愛い」
「??」
意味が分かってない私に夕くんは笑った
「嬉んだよ!それって“ヤキモチ”だろ?そんなことで不安になるお前が可愛いって。なんだか守ってやりたくなる!」
「つっ///!」
直球すぎる愛の言葉
私は全身が震えて熱くなるのを感じた
「夕くん」
「なんだ?」
「私のこと好き?」
「大好きだ!」