年上マネージャー

□第一話
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1年ぶりの母校、西浦高校の校門をくぐり職員室に向かう。




見慣れない生徒はきっと1年生なのだろう。

琥珀は真新しい制服を見て、微笑ましく思った。

しかし、本人はまったく気付いていなかった…。

かなり注目されていることに――。




途中、元同級生たちと再会し、会話に花を咲かせつつも、琥珀は職員室に入った。

すぐに元担任だった先生が琥珀の存在に気付き、大きく手を振った。




「北原!海外はどうだった?」

『お久ぶりです先生。とても楽しかったですよ』

「そうか。いい経験ができてよかったな」

『はい』




元担任は満足げに頷いた。

そして、元担任は入口の方を見てハッとなり、声を張り上げた。




「志賀先生!これが例の生徒ですよ」




志賀、という先生が新しい琥珀の担任らしい。

琥珀は礼儀正しく腰を折って礼をした。




「話はかねがね耳にしていたよ。きみが北原 琥珀さんだね?」

『はい!一年間よろしくお願いします』

「うん。私は数学教師の志賀です。よろしくね」




志賀はにっこり笑って琥珀に手を差し出した。

琥珀は頭を上げ、すんなりその手を握った。







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