花天月地

□桜の下で何を想ふ壱
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〜序章〜

────満開の桜の下、其処に僕は居る

命の灯火は今にも消えそうな位儚く、僕に死を告げていた…

(僕も終わり、か…でも、長生きした方だよね。ねぇ…みんなもそう思うでしょ?)

天を見ながら問えば、みんなの姿が浮かんでくる


─総司、また強くなったなぁ。偉いぞ─

近藤さん…僕はあなたの為に生きた…ちゃんと、役目は果たせたかな?

─総司!てめぇは何度俺に迷惑を掛けりゃ気が済むんだ!─

土方さん…悪戯ばかりしたのに妙な所で過保護で…だけど俺様で我が儘で、僕はそんな土方さんが大嫌いだった…

─総司、あんたは休んでいろ。後は俺がやる─

一君…唯一僕と互角の勝負をしたよね。頑固で誰かさんに似てきてたけど…僕の左を任せれるのは、君しかいないよ

─総司!早く行こうぜ!じゃねぇとおいてくぞ?─

平助…良くも悪くも真っ直ぐで、よく土方さんに怒られてたよね。でもそんな所、僕は嫌いじゃなかったよ…

─総司、大丈夫か?あんま無理すんじゃねえよ、体調、良くねえんだろ?─

左之さん…何時も優しかったですよね。頼りになる大人の人って感じで…腹踊り、好きでしたよ…

─総司さん、無茶は為さらないで下さい…お茶でもどうですか?─

千鶴…ごめんね。僕は君を困らせてばかりだった…そして、また今日も君を困らせるんだ…
でも…僕は君を…ずっと好きだから…愛してるから…きっと、また逢えるよ…



だから今は、綺麗な桜の木の下で…

ゆっくり寝させてね──────



僕の意識は、其処で深い闇にへと落ちていった…
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