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□混迷の吸血鬼 後編
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「なんでてめえがこんなところにいんだよ、日ノ原」

「っ、それは…」


どうしよう
あんなにも会いたかったのに、話がしたくてここまできたのに
門脇を目の前にしてどうしたらいいのか分からなくなっていた


「それはお前が突然学校をやめたり、連絡も取れなくなったりしたから…
何があったのか心配で!」

「そんなことでここまできたってのか?」


…そうだよ
だけど『そんなこと』なんかじゃない、俺にはとっては大切なこと
友達に何かあったのなら力になりたいんだ


「…ああ」


俺は門脇を見て言った
俺の意思が伝わるようの、しっかりと目を見て
けれど門脇は歩き出してそのまま俺の横を通り過ぎて行った


「門脇!?」

「気持ち悪りぃ。ストーカーかよ」

「……っ!」


その後、門脇は俺のことを見ようとも振り返ろうともせず
そのままつかつかと校舎の方へ歩いて行ってしまった
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