2

□第六十七訓 真選組動乱篇
1ページ/5ページ



「ど…どうしよう!!
近藤さんが!!……このままでは近藤さんが…暗殺される…!!

名前さん、これを知ってて土方さんを⁉」

『知ったのはついさっきだけどね。
まさかもうここまで手が回ってたとは………流石、真選組参謀ね。』

「土方さん!!」


新八が土方の肩を掴む。


「僕はしらない、僕はしらない。」

「しっかりしてください、土方さん!

このままじゃ、アナタの大切な人が……大切なものが……全部なくなっちゃうかもしれないんですよ!!」

「銀ちゃん、どうするアル?」

「………………………。」

『…銀ちゃん…………お願い……。』

ミラー越しに見えた名前の真っ直ぐな目を銀時は捉える。











俺達の真選組を





護ってくれ









「神楽、無線を全車両から本部までつなげろ。」

「あいあいさ。」




✳︎✳︎✳︎



ーーーーーー真選組屯所



ガガ…ピーー



[あ〜あ、もしも〜し。
きこえますか〜こちら税金泥棒。
伊東派だかマヨネーズ派だか知らねーが、全ての税金泥棒どもに告ぐ。
今すぐ今の持ち場を離れ、近藤の乗った列車を追え。
もたもたしてたらてめーらの大将首とられちゃうよ〜。]




✳︎✳︎✳︎




「こいつは命令だ。
背いた奴には士道不覚悟で切腹してもらいまーす。」

[イタズラかァ!?てめェ、誰だ!!]

「てめっ、誰に口きいてんだ。


誰だと?







真選組副長!土方十四郎だコノヤロー!!」





ガシャァン‼





銀時は全て言い終わると無線を投げつけ、元の位置に戻す。


『銀ちゃん…。』

「銀さん…。」

「ふぬけたツラは見飽きたぜ。
丁度いい。真選組が消えるなら、てめーも一緒に消えればいい。
名前は万事屋で預かるし、墓場までは送ってやらァ。」

「冗談じゃない‼僕は行かな…」




ガッ!




銀時はハンドルを手離し、土方の胸ぐらを掴む。


「てめーに言ってねーんだよ。
オイ、きいてるか、コラ、あん?

勝手にケツまくって人様に厄介事押しつけてんじゃねーぞ、コラ。」

「あわわ。」


神楽が慌ててハンドルを握り、一先ずパトカーが落ち着く。


「名前が俺に頼むならまだしも、てめーが人にもの頼むタマか。
てめーが真選組他人に押しつけてくたばるタマか。








くたばるなら大事なもんの傍らで剣振り回してくたばりやがれ!!
それが土方十四郎(てめー)だろうが!!」

「…………………。










……ってーな。」

「『!』」


土方の様子に銀時と側にいた名前が気づく。
ミシミシと銀時の腕を強く握る土方。


「痛ェって



言ってんだろーがァァァ!!」




ドゴ‼




土方は銀時の頭を無線機に叩きつける。


『まさか!!』

「まさか…!」



.
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ