小さな大空

□chapter 4
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・・・

「答えは?」

「二分の一」

「正解だぞ」

リボーンが来てから早2週間。
めちゃくちゃな事ばかり言うが家庭教師としての腕は一流で、
その辺の進学校の教師より分かりやすい教え方をしてくれる。

「(マフィアにするとかそういうのはお断りだけど、ただの家庭教師としては欲しいわね…)」

「オレの一番の目的はお前をマフィアのボスにすることだからな」

「…人の心読んでんじゃないわよ」

読心術を心得ているというリボーンには考えていることが筒抜けである。

「んじゃ、次の問題だぞ」










リボーンが作った問題を解いていると、窓の方から視線を感じ、そちらを向くと、


「うわっ!」


そこにはこちらに銃を向けている牛柄の服を着た子供がいた。
銃を持っている時点で間違いなくリボーン関連であることが分かる。

「ちね リボーン!」

と、銃の引き金を引くがカチンカチンと音がするだけで一向に弾が出てこない。
すると子供の乗っていた木の枝が重みに耐えきれなくなったのかバキッと音をたてて折れた。
もちろん子どもは地面に落ちる。
さすがに2階の高さから落ちたら子供である彼は無事ではないだろう、と窓から下を覗き込むが、

「が・ま・ん」

と涙目で耐えていただけで特に怪我はないようだ。
…ないのはおかしいが、きっとマフィアなのだから、と自己解決しておく。



少したって、子どもは仁奈の部屋に勝手に入ってきた。
子供の小ささを利用して玄関のドアの隙間から入ってきたらしい。

「ひさしぶりだなリボーン!!
 オレっちだよ ランボだよ!!!」

と、騒がしい入場の仕方だが、

「出来たか?…よし、正解だぞ」

リボーンはガン無視である。

「コラー無視すんじゃねー!!いてまうぞコラー!!」

どこからか包丁を取り出し向かってくる彼だが、予想ができるだろう。


ビシィッ ドガッ


あっさりと返り討ちにされる。

「(容赦ないわね…どういう関係かしら…)」

子供であって可愛らしいが、関わると面倒なので傍観に徹することに決めた仁奈。


「おー いて… 何かにつまずいちまったみたいだ
 イタリアから来たボヴィーノファミリーのヒットマン ランボさん5歳はつまずいちまった!!
 大好物はブドウとアメ玉で リボーンとバーで出会ったランボさんはつまずいちまった〜!!」

一生懸命に自己紹介をする姿に憐れみながらもどこか可愛いと思ってしまう。

それから様々な手段でこちらの気を引こうと頑張ってくるランボ。
きりたんぽを出した際には「それ秋田じゃね?」と声に出しそうになった。
その後出した10年バズーカなるものはさすがに気になったが、
どうやら見せてくれないらしく、若干イラッとした。

「あららのら これはなにかしら?」

と手榴弾を出した際にはさすがに焦ったが、やはりこれもリボーンが返り討ちにし、
ランボは爆弾ごと外に投げ出され、爆発した。


「ねぇ、ちょっとやりすぎじゃない?
 知り合いなんでしょ?」

「あんな知らねーぞ
 どっちみちボヴィーノファミリーっていったら中小マフィアだ

  オレは格下は相手にしねーんだ 」

「(かっこいいな…)」






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