企画

□意識する
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以前ガレーラへ配達へ行ってからというもの、
何となくだけどパウリーさんとの距離が少しだけ近づいた気がする
まぁイコール、パウリーさんのファンの皆さんの視線が痛い時もあったりなかったり
わたしは気にしないことにしたけど

「おっ、ひな!今日は休みか?」
噂をすればなんとやら、
さっきまで頭の中にいた彼が、わたしを見付けて駆け寄ってきた
やばい、嬉しすぎる…!
『パウリーさん!こんにちは!』
と、だらしなく、ふにゃあ、と笑えば
「っは、破廉恥…!」
と言われ、だからなにが?と頭に「?」が浮かぶ

『パウリーさんは、お昼休みですか?』
「あ、あぁ。この先に良いメシ屋があってだな……。一緒に行くか?」
『はい、もちろん。……えぇっ!?』
思いもしないところで、突然のお誘い
なんて言われたのか分からなくなってしまったけど、
今のって、パウリーさんとわたしが一緒にご飯食べにいくってこと、だよね?
「なんだ、嫌なのか?」
そう言うパウリーさんに、わたしは首をぶんぶんと横に振った
『ままままさか!連れてってください!!』
大声で答えれば、パウリーさんはまた無邪気な笑顔をみせる
「当たり前だろ!だいたい、俺が奢ってやるなんて滅多にねぇからな!ほら、行くぞ!」
そう言って歩き出すパウリーさんを、わたしは一歩遅れて追いかけた

(わたしって、あの笑顔に弱いなぁ…!)




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