短編
□ミリ知らロミシン 前
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気が付けばいつも
隣にはお前がいて何もするのにも一緒だった
喜びも悲しみもすべて分かち合う幼なじみ
それはきっとこれからも変わらないと思っていたんだ。
『蝙蝠ー!!』
「どうしたんだよ、今日は随分と機嫌がいいんじゃねーの名前ちゃんよーぉ?キャハキャハ!
こりゃ、男でもできたんか?なーんてな!キャハ!」
『・・・っ!!///』
おいおい、図星かよ
嘘だろ?
だって俺はお前をずっと・・・
「へーぇ図星か、きゃは!んでお相手はどちらさんかな、きゃはきゃは!」
『誰にも言わないって約束してくれるなら、蝙蝠にだけは教えるよ!//』
「おうおう、言わねー言わねー」
『本当に?』
「くどいな、子猫ちゃんよぉ。俺が今までお前をだましたことがあったか?」
『骨肉細工でいつも騙すじゃん!!まあいいや、あのね・・・?』
顔をそっと耳元に寄せて耳打ちする名前。
わざわざそんな事しなくてもいいのになーと思いつつも可愛いと思う俺は重症だろうか
「っ!?!?」
『えへへ・・・///』
「おま!それどういうことか分かってんだろうな!?」
『分かってるよ、でも好きなんだもん・・・』
「裏切られるにきまってる!それか利用されて捨てられるだけだ!!」
『そんなことないもん!彼は優しいからそんなことしないもん!』
「優しいからってなんだ!敵対忍軍だぞ!?」
――――しまった。
そんなつもりはなかったのに
そんな顔させるつもりはなかったのに
『そんなの分かってる・・・!
でも蝙蝠なら応援してくれるって思ったのに・・!蝙蝠のバカ!!』
泣きながらかけてく名前を追う資格なんて俺にはなくて
もしもこの世界に神様なんてのがいるんだとしたら
俺は神様とやらを恨み呪う
「きゃは・・・イッテェ」
俺だって、お前が
名前が好きなのに。