雅華平安〜夢幻の日々〜

□現世での生活
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〜知盛side〜
目が覚めて気がつく。
はっ、ここは!?
そういえば昨日我らはGIONの“たいむましん”とやらで800年以上先の未来へ来たんじゃった。


周りを見渡すとGIONと重盛の兄者の姿が見えない。
もう起きているんでしょうか?
未だに慣れない階段とやらを使って1階に降りると…
「はい、重盛くん上手上手〜その調子。」
「GIONちゃん、あんた料理の素質あるよ。」
なんだか楽しそうな3人。
我も混ぜてもらいましょうか。
「おはようございまする、兄者、GIONとえ〜っと」
「あぁ、おはよう。私は蘭子の祖母の美神峰子だよ、よろしく。」
「はっ、はい。よろしくお願いします!」
「ところであんたは…?」
「四男の知盛にございます。」
「そうかいそうかい。よろしくね。それじゃあ、知盛くんもお手伝いしてもらってええかい?」
「わかりました!」
「え〜っと、何を手伝ってもらおうかね〜?」
「はいは〜い、儂もおりますぞ。」
「あ〜えっと〜」
「五男の重衡にございまするぞ〜!」
「はいはい、おはよう。重衡くん。それじゃあ、2人も野菜切るのを手伝ってくれるかい?」
「「はーい」」


峰子さんに教えてもらいながら包丁を使い野菜を切っていく。
じゃがやはり包丁と刀では訳が違うのう。中々上手く切れぬ。
じゃが少しずつコツを掴み始め楽しくなってきた♪
兄者と重衡と3人で山盛りあった野菜も全部切り終えた。


さあ寝坊組の3人と蘭子さんも降りてきたところで
「「いただきます」」
今日の朝食は“ぱん”という麦を使った食べ物。とてもふわふわしていて美味しそうじゃな。
香ばしいバターに甘ーいジャムをのせて頬張る。
うん、美味しゅうございまするな。


ところで峰子さんの飲んどる黒い飲み物は美味しいんでしょうか?
あまり食欲はそそりませんが…
でも勇気を出して聞いてみる。
「峰子さん。」
「知盛くんだっけ?私に何か質問でも?」
「峰子さんの飲んでる黒い飲み物がどうも気になるのですが。」
「あぁ、これはコーヒーっていうのよ。こっちは紅茶ね。」
「こーひー?こうちゃ?」
「あんた達も飲むかい?」
もちろん答えは“はい”一択。
峰子さんが用意している間に蘭子さんに質問。
「こーひーとこうちゃとは?」
「コーヒーっていうのはコーヒー豆を焙煎した飲み物で紅茶はお茶よ。わかった?」
うーん、わかったような、わからないような…
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