小説
□俺が虜
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「グレイ様」
「あ?」
「グレイ様」
「なんだよ」
「グレイ様」
「…だから、なんなんだよ」
もう人も歩いていないような夜更けに、グレイはジュビアと夜道を歩いていた。
本来なら日の昇っているうちに片づく仕事のはずだったのだが、少し手こずりこの様である。
自分の名前を何度も呼び、にこにことしている隣の女をグレイは軽く睨んだ。
「すみません、名前を呼んだら返事をしてくれるのが嬉しくて…」
「なんだそれ」
こいつは返事をするという当たり前の行為でこんな嬉しそうな顔を見せてくれるのか、とグレイは口角を少し上げた。
「お前に名前を呼ばれるの、嫌じゃない」
「本当ですか?では毎日呼びますっ」
「おう」
手を合わせて喜ぶジュビアの微笑む顔をちらりと見たグレイは、顔に熱を帯びだしたのを感じてぷいっと顔を反らした。
(やば、俺、重症だ)
END
〜〜〜
あとがき
グレイ→→←ジュビアにしたかったのです(´・ω・`)
いかがでしたか???>_<