小説[リクエスト]

□そこに霆が落ちるとき
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白銀のさらさらとした髪を梳いた。
誰よりも愛おしい目の前の女は、いつものように、だが自分にだけ向ける特別な笑顔を見せる。

「気を付けて行ってきてね」
「ん。…お前も、気を付けろよ。最近街が物騒だ」
「そうね。大丈夫、ギルドの女の子達は私が守るから」
「…俺はお前に言ったんだがな」
少々ピントがズレた答えにラクサスは毎度の事ながら苦笑しつつ、片手をひらりとあげた。

「行ってくる」

ギルドの大きな扉をくぐってラクサスが出て行くと、その後ろをいそいそと雷神衆が付いていく。
「じゃ私達も行くからね」
「一週間はかからないと思うぜ」
「ラクサスのことは任せろ、ミラ。それよりも、君も本当に気を付けてくれよ?ここ1ヶ月で何人もの女性が被害に遭っているそうだ」
エバーグリーン、ビッグスローと続けてギルドを出て行き、最後に残ったフリードがくるりと振り返って神妙な面持ちでそう告げた。

「ありがとう、フリード。心配してくれるの?」
「あ、当たり前だ」
看板娘の微笑みに、少しどぎまぎしながらもフリードは答える。
「ふふ、嬉しいわ。きっとみんな喜ぶわよ、あなた女の子達に結構人気なのよ」
流行りのイケメンだもんね、と付け足してミラジェーンはパチンと片目を瞑った。
「そ、そうか…」
ラクサス同様、君に言ったんだが…とぼそりと呟きながら、フリードも仲間の後を追った。

「いってらっしゃい」
さっきよりも大きな声で彼らの、否、ラクサスの背中が見えなくなるまでその場で見送った。


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ラクミラのリクエスト
頑張らねば(≧◇≦)
他のCPも登場するかもしれません
 

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