小説

□ナンパ撃退3
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マグノリアの町で一番大きなこの駅は、ちょうど列車が到着したこともあって大変混雑している。
その人混みの中で、一段と人だかりが出来ている所があり、通行人は噂を聞きつけ立ち止まって見ている。

「あ、あれフェアリーテイルの…??」
「よく週ソラでグラビアやってる、あの??」

注目の的となっているのは、ミラジェーン。
緩やかなウェーブが掛かった銀糸のような髪、整った顔はうっすら笑みを浮かべている。そこに佇んでいるだけで、華やかなオーラで周りが包まれている。

「あのー、ミラジェーンさんですよね??」
一人の勇気ある若者が恐る恐る声を掛けた。

「…ええ、そうですけど」
一瞬の間が空いたが、ニコニコ笑みを絶やさないまま返事がくる。

「俺、ファンなんです。握手してください!!」
「俺も!!」
「サインください!!」

一斉に人が群がる。
「あらぁ…困ったわね」
笑顔は崩さないまま呟くミラジェーン。


すると人混みをかき分けて、ミラジェーンの目の前までやってきたある二人の男たちが、いきなり大きな声で話し出した。

「ねーねー、その有名なミラジェーンさんが、こんなとこで何やってるの?」
「駅で立ってるってことは男でも待ってるんじゃねーの?」
「えーじゃあさっきから長いこと待ってるよね?ひどい男だなー」
「そんな男ほっといて、俺らとどっか行きませんかー?」

「そうねぇ…」と、ミラジェーンが考え込むふりをする。「やめておくわ、私、つよーい男がタイプなのよ」相変わらず笑顔は崩さないままやんわりと断る。


「俺らだって強いよー」
ミラジェーンの剥き出しの華奢な白い肩に、男たちの手が触れそうになった瞬間、バリバリッという気味の悪い音と閃光が見えた。

男たちは声を上げぬまま腰を抜かして座り込む。
「…あら」
ミラジェーンが振り返れば、遠くには金髪の屈強な男が見える。くすっと微笑んで駆け寄れば、「よう」と一言。

「助けてくれた??」
「…しらねーな。天罰じゃねーか??」
「ふふっ…そうかもね」
ぷいっと横を向く彼の横顔が可愛く見えて、ミラジェーンはぐっと背伸びして彼の頬にちゅっと音を立ててキスをした。

「なっ…!!」
「…おかえりなさい、ラクサス」
いつもふんわりと微笑む彼女は、正に天使、と表現出来るほどだとラクサスは密かに思っていた。今の彼女の微笑みはいつものそれに加え、照れからか頬を赤く染め一段と綺麗で…。
自分まで顔を赤らめるラクサスは「ただいま」と小さく呟いた。

END







〜〜〜
あとがき

もう少し大人な雰囲気にしたかったです…
一番大人なCPだと思うので。

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