小説[リクエスト]

□黄金色の嫉妬
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「もう、どこ行ったのよー、あいつ」
太陽のように輝く金髪を翻しながら、ギルドの中をキョロキョロと駆け回る少女。
「人を呼んでおいて自分がいないとか…訳わかんないんだけど…」

ふうっとため息を一度つくと、背後から声がかかった。

「ルーシィ。どうかしたの?」
振り返れば、いつも穏やかな笑みを浮かべるギルドの看板娘ミラジェーンがこちらに近づいてくるのが見える。

「ミラさん…いえ、ナツに呼び出されて来たんですけど、そのナツが見当たらなくて探してるんです」
「あら…ナツならさっきまでいたけど…」

くるくると辺りを見回すミラジェーンに、スッと手が伸びてきて華奢な腰にそれは回された。
「ナツならさっきリサーナと出てったぞ」

低音の声が聞こえてきたと同時に、ミラジェーンの口角がかすかに上がる。
「ラクサス!お帰りなさい、早かったのね」
「…ただいま」

大人の甘い雰囲気を感じて、ルーシィは少し顔を赤らめながらラクサスに向かって口を開く。

「じ、じゃあ、ナツはリサーナと外に行ったってこと?」
「…ああ」
「なによー、人のこと呼んでおいて…」
ぷくっと頬を膨らますルーシィを見て、ミラジェーンは微笑みながら言う。
「待ってればすぐに帰ってくるんじゃないかしら?」

ルーシィは少し黙り込んだが、小さくため息をつく。
「…やめときます。なんか気分も乗らないし今日はもう帰りますね、ミラさん」

「そう?ごめんなさいね、リサーナが…」
申し訳なさそうに目尻を下げるミラジェーンを見て、ルーシィは慌てて首を横に振る。
「えっ、リサーナのせいじゃないですよ!きっとあいつが忘れてるだけです」


トボトボと去っていくルーシィの背中を見ながら、ミラは小さく息を吐いた。


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