短編
□新・愛人疑惑
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「ロロ、お前も一応顔を隠した方がいい」
ロロをゼロの弟として、騎士団に入れることにしたルルーシュは、自分のマントでロロの姿を団員にわからないようにしながら、領土内にある自分の部屋に移動した。
「わかったよ、兄さん」
大分落ち着いたロロは、ルルーシュを完全に慕っていて、犬のようにじゃれてくる。
今なら、何でも言うことを聞くはずだ。
「それで、僕は何で顔を隠せばいいの?」
「これだ。」
ルルーシュは、ゼロの仮面と全く同じようなものをロロに渡した。
しかし、
「嫌だ。」
ロロは仮面をぶん投げた。
「なっ!?何故だ!?」
「こんなダサいのつけてられないよ。僕は、兄さんといられればそれでいいんだw」
ロロは幸せそうに満面の笑みを浮かべているが、ルルーシュの頭には、“ダサい”がループし続けていた。
その頃、ゼロが来るのを待っていた玉城たちの間では──
「あいつは誰なんだろうな?」
「愛人だろ、ゼロの」
「ゼロのやつ、C.C.だけでは満足できなくなったんだな…」
「え?でも、なんか…声からして男の子じゃないの?」
「何言ってるんだ。ゼロだぞ?男も女も簡単に手なずけられるに決まってんだろ」
──と言う会話がなされ、ゼロの正体を知っているカレンだけが、複雑な気持ちでいたらしい。
「C.C.、寧ろゼロが手なずけられる気がするのは私だけなのかしら?」
「安心しろ、カレン。ヤツはそういう男だ」
そのあと、ロロに押し倒されるゼロを、何人もの団員が目撃したらしい───
END
2008.04.29 up