短編
□ブラザーコンプレックス
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「…やっ…やめ…」
壁の冷たさを背に感じ、ルルーシュは抵抗も虚しく口を塞がれた。
口内に侵入したそれは、彼と同じ男の舌だ。
「兄…うぇ…もぅっ」
腹違いとは言え、実の兄・シュナイゼルにルルーシュは今、その美しい身体を汚されそうになっていた。
突如自分の部屋に来た兄に、どこか身の危険を感じルルーシュは後ずさったのだが、簡単に壁際に追い込まれてしまったのだ。
兄が怒っているのは確実。
力で敵わないのは分かっていたが、壁に身体を押し付けられて、顎をつかまれて無理矢理口を塞がれてしまい、ルルーシュはもう逃げられない。
得意の言葉遊びも、心理戦も、この兄の前では無力。
何一つ勝てるもがなくて、されるがままにこんなことをされて…
悔しさと苦しさから、ルルーシュの頬には涙が流れる。
音を立てて、激しく舌を絡められる。
そのまま兄の手は、弟の大事な部分を布越しに撫でまわした。
「やっ…ぁ…」
頭では嫌だと思っているのに、身体は言うことを聞かない。
こんなことは間違っていると、何度自分に言い聞かせても、ルルーシュの身体は反応する。
壁と兄の間に挟まれた弟は、女のような声をあげるしかなかった。
いつも何を考えているかわからないこの兄が一番怖かったルルーシュ。
助けを求める声も、自分に触れる男の手と口で奪われて、立っていられなくなった少年の身体は、ずるずると床へ沈んでいく。
「ふっ…ぁんん」
シュナイゼルはルルーシュの身体を抱き上げると、ベッドに下ろした。
「またこんなものを履いて!ルルーシュにはこんな下着は似合わないよ!!」
「…は…?」
兄の発言に呆気に取られる。
「こちらを履くようにいつも言ってるじゃないか!!」
そう言って、シュナイゼルはルルーシュの履いていた黒いビキニパンツをおもいっきり脱がせて、ピンクのフリル付きパンツを履かせようとするのだった。
「ふ…ふざけるなっ!!!!」
全力で抵抗し出したルルーシュは、下半身裸で部屋を飛び出した。