きみとみる世界
□二度目の旅立ち
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天気は快晴、気分上々。
今日は絶好の旅日和だ。
家に居たときよりも一時間程早く起きて、ルーナは部屋を出る。
ロビーを覗いてレッドを探してみるが、床の掃除をしているラッキー以外誰もいない。
起きていないのか、それとも散歩にでも出ているのか。
「らっき〜。」
「おはようラッキー。朝からご苦労様。」
こちらに気が付いて挨拶をしてくれたラッキーに挨拶を返して、予め使用許可をもらっていた厨房へと入る。
朝ごはんは少し考えて、サンドウィッチを作る事に決めた。
多めに作って、途中で食べられるようにしようと、鞄から玉子を三つ程取り出す。
え、食材をどこに持っているかって?
普通に鞄の中にきのみとは別に食品枠作って入れてるよ。そこまで大きい鞄じゃないけど、たくさん入るんだ。
「りゅりゅ〜う」
『ほう、今日はサンドウィッチか。ルーナの作る料理とは久しいな。』
暫く一人で手を動かしているとリュカとオーラがやって来る。
ボウルの中の潰され途中のゆで玉子を見て、オーラはどこか嬉しそうに言った。
「久しいって…皆はいつも通りポケモンフーズだよ。」
玉子に大量のマヨネーズを加え、混ぜる。
パンに挟むものが一つ出来て、さて他は何にしようかな。
ハムとレタスは勿論のこと、ジャムとあとトーストに挟んでもいいね。
あと一つ作るなら…。
「りゅーう。」
リュカが鞄のきのみポケットを尻尾で指し示した。
リュカはルーナがトレーナーになる前からずっと一緒だっただけあって、ルーナが何を考えているのかなんて、他の仲間達よりもすぐに判るのだ。
「きのみサンドもいいね!
皆も食べられるし。じゃあ、これを一番多めに作っておこう。
皆も久しぶりの旅でお腹空いちゃうから。」
リュカの提案どおり複数の木の実を取り出しつつルーナが言うと、二匹は同意するように鳴いた。