ポケットモンスターAW

□第一章
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第一章「天使との再開」

突然の再開に驚きながらも、ランダはルミナのもとに走りよる
ランダ「ル、ルミナだよね?」
呼びかけられたルミナが振り向く

ルミナ「?…。もしかして…ランダ!?」

ランダ「あぁ。そっちも元気そうだな。」

ルミナ「久しぶりだね!!もう何年ぶりかな?まさか、こんなとこで会えるなんて!!」

ルミナが弾んだ声で言い、ニコッと笑う。ランダの頬があまりの可愛さに赤くなる。

ランダ「ほんとだな、いや、あの時以来かな」

冷静に言ったつもりが思わず上澄った声で言ってしまう。いつも冷静なランダにはあまりない光景だ

ルミナ「そうだね〜…。ねぇ、折角の再開だし、ちょっと一緒に出掛けない?」

ランダ「ん?別にいいけど…。何処に行く?」

ルミナ「そうだね…。うーん…あ!カラオケに行かない?」

彼女はまたニコッと笑う。

ランダ「っ…!?」

ランダの顔があおざめる。と、いうのも、ランダは歌があまり上手くない。だが、久しぶりに会ったのだし、行かないわけいかない…。ランダが返事に迷っていると、ルミナは察したのか

ルミナ「ランダのことを知らない私じゃないよ。でも、たまにはいいでしょ?ね?」

ランダ「もちろん。確か、この道を真っ直ぐ行った先に安いカラオケ屋があるはずだ。」

ランダの調子は狂うっていた。久しぶりの再開にランダはいつもの冷静さを失っていた。恥ずかしいのか、さらに顔が赤くなる。
そんなことを頭に浮かべながら、ルミナを引き連れランダは歩きだした。

ランダがルミナに最後に顔を合わせたのは、イッシュ地方への旅に出る前だ。お互い、村のいたイーブイと一緒に遊んだりしていた。もう一人、モーブという少年もいたが、カロス地方に引っ越してしまった。彼が引越してからは本格的に旅に出るため、ポケモンバトルについて勉強しあっていた。
だが、ランダは男でルミナは女。ランダは旅に出ることが容易だっが、彼女はそうはいかず、一緒に旅をすることはできなかった。

ランダは旅に出る前日、ルミナと約束した。
「私は華麗に戦うトレーナーになって、ランダに追いつく!だから、ランダは上で待ってて!
大丈夫!すぐ追いついてみせる!」
これが彼女との最後の会話だった。あの日、ランダはチャンピオン級に強くなることを目標にした。果たして叶えられたのだろうか?本人も疑問には感じていた。

ルミナ「ここね、ランダのいうカラオケって。なかなかオシャレね〜。
さ、入ろっ!」

ランダ「あぁ。ん?」

ルミナ「どうかした?」

ランダ「あ、いや、なんでもない」

ランダは誰かの気配を感じた気がしていたた。たぶん、気のせいだろう。そう思い、気にしないことにした。

カラオケ屋に入ってからは、ルミナに引っ張られ、ランダもしぶしぶ歌うことに。ランダもルミナも楽しく過ごしている中、突如爆発がおきる。

ランダ「ルミナ!大丈夫か!」

ルミナ「うん…。大丈夫。ランダは?」

ランダ「問題ないよ。しかし、何が起きてる?電灯が破壊されてるのか。
何も見えないな。だったら…いけ!サイバー!」

ランダはポリゴンZを出した。

ランダ「Code3だ」

サイバーは放電を発動させる。
荒っぽいが、これで電灯の代わりにはなる。

ルミナ「ランダ、こんなポケモン持ってるんだ!すごいね〜!」

ルミナはなんだか楽しそう。だが、状況は悪い。話している場合ではない。と、ランダたちの周りがミシミシ音を立て始めた。

ランダ「サイバー!Code1だ!」

サイバーはトライアタックを放ち、壁を破壊した。

ランダ「急ぐぞ!建物がもう持たない!」

ルミナ「うん!」

なんとか脱出したランダ達の目の前に広がっていたのは、青いスーツを着た男5人と、先頭不能状態のイシツブテ、そして…
巨大な飛行船が上空にプカプカというより、ドカドカ浮いてるというワケがわからない景色だった。

ランダ「…そうか。イシツブテに自爆をさせたな?だから、あんな爆発が… ちぃっ」

ルミナの方にランダが目をやると、先ほどまでの彼女の顔は消えていた。
恐れているというより、何処か申し訳なさそうだ。頭の中に?がでてきたのをランダは感じた。
ブルーのスーツの一人が、話かけてきた。

団員「そこの女。貴様だな、奴を持ってるのは。さぁ、返してもらおうか。この状況、分かるよな?」

さらに疑問符がランダの頭に出てくる。
ルミナ…もしかして何かあったのか?

ルミナ「…。ほんとはランダ、あなたを巻き込みたくはないけど…。事情は後。今は戦ってくれる?」

ランダ「まかせろ。ルミナ、お互い相棒で行くぞ!」

ルミナ「分かった!」

ランダ「でて来い!ミッド!」

ルミナ「いくわよ!アイシクル!」

ランダのブラッキーとルミナの色違いグレイシアが共々で美しい毛並みを輝かせ、フィールドに立つ。黒と白 相反する輝きに敵も多少の動揺をしたようだ

団員「なるほど…。抗うつもりのようですね…。なら!行きますよ!レパルダス!」

フィールドにはいかにも悪そうなレパルダスが五体。どうやら、飛行船は相手じゃないらしい。が、二対五。かなり厳しい。
だけど… ルミナだって強くなってるはずだ。ランダはルミナを信じ、ブラッキーに指示を出す。

ランダ「ミッド!後ろに下がれ!」

ルミナは一瞬、俺の指示に困惑したようだった。だが、ハッと顔をあげ、ランダにウインクした。どうやら、作戦を察したようだ。

団員「レパルダス!爪研ぎからの切り裂くで奴等を切り刻め!まずは臆病なブラッキーからだ!」

思わず、ランダはうすら笑いを浮かべる。かかったな。

ルミナ「アイシクル!………今よ!冷凍ビーム!」

五体全員がブラッキーに攻撃を与えるというこの一瞬、冷凍ビームが炸裂。ダメージを食らっただけでなく、足元が凍る。

団員「なっ…」

明らかに、青スーツらは動揺していた。まだまだだ。

ランダ「ミッド!毒々!」

レパルダス達は猛毒に犯され、苦しむ。さらに、足は凍っているため、まさにフルボッコ状態。ざまぁないといった感じだ。

ランダ「ミッド!しっぺ返しで決めろ!」

ズドン!レパルダスを一匹ずつ、ミッドは狩る。

団員「くっ…くそっ…。こいつら…」

最後の一匹もミッドは容赦無く狩る。だが、本気ではない。少し力を抜いて、相手が先頭不能になる程度しかやらない。ミッドと俺のポケモンへの優しさだ。
フィールドには先頭不能のレパルダスが五体。彼らには控えのポケモンはいないらしい。

団員「…退散だ」

青スーツの男達は、飛行船に乗り逃げていった。逃げ足早いな…。

ランダ「ふぅ…。ルミナ、やっぱり強くなったな。俺の作戦を瞬時に理解するとは…さすがだ。」

ルミナ「そんなことないよ〜。ランダも相変わらず強いね!ブラッキーに進化したんだね、ミッド。かっこいい〜!」

ランダ「ルミナのアイシクルはグレイシアか。お前にピッタリだな。可愛い。」

ランダも本調子に戻ったらしく、いつもの冷静さを取り戻していた。
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