ポケットモンスターAW

□第三章
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第三章 「進化する本能」

ファイナルバトル
VSアイリス&キョウヘイ
with ルミナ

一つのフィールドに、四人の戦士の影…。
一人は爽やかな印象のチャンピオン。
もう一人は天女を思わせるドラゴンマスター。
対し、
笑顔が素敵な美しい花のような少女…。
そして、青く澄み切った瞳を持つ少年。

審判「これより、チャンピオンと元チャンピオン対、ランダとルミナのコンビによるダブルバトルを始める。使用ポケモンは一人二体、一チーム四体です。交代は両チームに認められます。なお、特別試合のため、チャレンジャーが勝ったとしても、殿堂入りとはみなしません。」

ルミナ「ランダ、精一杯がんばろー!」

ランダ「うん!」

アイリス「キョウヘイお兄ちゃん、全力でいくよ!」

キョウヘイ「あぁ!君達は強くなった…。だから、僕も本気でやらせてもらう。…潰すぐらいにね」

俺は思わず体が震えた。武者震いというやつだ。キョウヘイさんはいつもの優しさが消えていた。
殺気に等しい、凄まじいオーラを感じる。それだけで、今までとは格が違うのが分かる。それでも……。それでも、俺は勝ってみせる!

審判「それでは… 始め!」

キョウヘイ「いけ!エアームド!」

アイリス「いくよ!アーケオス!」
ランダ「でてこい!ミッド!」

ルミナ「いくわよ、マシュマ!」

敵陣には始祖鳥と鋼で覆われた鳥。
対し、こちらは闇夜の狩人と海坊主…。

キョウヘイ「先制はそちらに譲ろう。」

ランダ「では遠慮なく!ミッド、身代わり!」

怪獣型の可愛い人形にミッドは隠れる。

アイリス「アーケオス、地震!」

エアームドには効果なし
さらに凄まじい破壊力…
身代わりも消し飛んでしまった。

ルミナ「マシュマ、エアームドに鬼火!」

エアームドはただでさえあまり火力がないポケモン。これはかなり痛手なはずだ。

キョウヘイ「エアームド、ステルスロック!」

あたりに尖った岩が撒かれた。
交代読みなのか…?

ランダ「ミッド、アーケオスにイカサマ!」

アイリス「アクロバットで応戦して!」

相手を利用した闇の一撃と、風のような一撃が互いにぶつかり合う

キョウヘイ「今のうちだ。エアームド、まきびし!」

今度は忍者の道具の一つのようなものが地面にばら撒かれた。

ルミナ「マシュマ、アーケオスにハイドロポンプ!」

アイリス「アーケオス、アクロバットで回避して!」

アーケオスはその破壊力でブラッキーを若干押していたのもあり、交戦の一瞬の隙を見て抜け出し、見事、強力な水流を避けてきた。さすがはドラゴンマスター…。瞬時で的確な判断を下す。

キョウヘイ「エアームド、ミッドに鋼の翼!」

ルミナ「マシュマ、アーケオスにシャドーボール!」

ランダ「ミッド、身代わりで回避だ!」

アーケオスは先程からアクロバットを使ってた疲れからか、反応が遅れた。が、なんとか耐えたようだ。だが、よわきが発動したため、だいぶこちらが楽になる。
ミッドの怪獣型人形はエアームドの鋼の翼を受け止めた。
よし、あとはイカサマでアーケオスを落とす!

ランダ「ミッド、アーケオ…」

キョウヘイ「させるか!ミッドにふきとばし!」

俺が指示をだすよりも先に、エアームドから強力な風が飛んできて、ミッドは手持ちに戻ってくる。代わりに出てきたのは、サイバーだ。鋭い岩とマキビシがサイバーに刺さる。くっ…。かなりもっていかれた…。キョウヘイさんはこれを狙っていたのか…。

ルミナ「マシュマ、エアームドにシャドーボール!」

キョウヘイ「エアームド、おいかぜだ!」

エアームドは最後に追い風を繰り出した。火傷のダメージもあり、耐えられないと判断したのだろう。しかし、素早さが上がったのは厄介だ。

審判「エアームド、戦闘不能!」

キョウヘイ「そのブルンゲル、なかなか強いね…。アイリス、あっちはまかせた。俺はランダのポリゴンZをやる。」

アイリス「分かったよ、キョーヘイお兄ちゃん!戻って、アーケオス!いくよ、オノノクス!」

キョウヘイ「ルカリオ、こい!」
相手フィールドには赤い立派な牙を生やした龍と、青き勇者が立つ。

ランダ「ルミナ、アイリスさんは頼んだ。」

ルミナ「OK!私達が不利だけど…。逆転しようね!」

ランダ「あぁ!」

アイリス「オノノクス、龍の舞!」

ルミナ「マシュマ!オノノクスに鬼火!」

キョウヘイ「ルカリオ、波動弾!」

ランダ「サイバー!オペレーションリフレクトだ!」

オノノクスは激しく踊るものの、鬼火を受けた。
一方、サイバーはサイコキネシスで波動弾を止め、逆にルカリオに飛ばした。 波動弾は必中技だが、サイコキネシスで操ることで防いだというわけだ。
ルカリオに波動弾がヒットする。

キョウヘイ「やっぱりつよいな。だったら、ルカリオ!ブルンゲルにシャドーボール!」

ルミナ「守るよ!」

アイリス「オノノクス、先にブルンゲルに瓦割!」

先にオノノクスが攻撃して、守るを破壊し、その後にルカリオのシャドーボールが決まる。素晴らしいコンビネーションだ。追い風、龍の舞の効果で速くなったオノノクスだからこそ、こんなサポートができるのだ。
審判「ブルンゲル、戦闘不能!」

ルミナ「ご、ごめん、ランダ…。」

ランダ「いや、今のは流石はチャンピオンってやつだよ…。ルミナ、俺は勝ちたい!そのためには連携が必要だ。俺がサポートするから、ルミナが攻めてくれ」

ルミナ「えっ私が!?」

ランダ「うん。俺よりもルミナの手持ちの方が相性がいい。それに…。悔しいけど、俺の手の内は読まれてる。この状況は俺じゃ打破できないと思うんだ」

ルミナ「そ、そっか…。うん!やってみる!ランダが信じてくれるなら…。 ハッピー、いくよ!」

幸せの鳥…だが、かなりの力を持っている…それがこのトゲキッスというポケモンだ。ナイスチョイスである。また、貴重なフェアリータイプでもある。

ルミナ「ハッピー、オノノクスにマジカルシャイン!」

ランダ「サイバー、ルカリオを止めるぞ!Code1だ!」

オノノクスに効果抜群のマジカルシャインが決ま…らない。
サッと交わされてしまった。
ルカリオは反撃しようとハッピーに近づくも、サイバーのトライアタックを受けそうになったので退避した。と、ここでようやく追い風が消えた。次は確実に攻撃を与えられるはずだ。

キョウヘイ「トゲキッスか…。相性は最悪に近いな」

そう言うとキョウヘイさんは不思議な石がはめ込まれたブレスレットを掲げた

キョウヘイ「僕たちの本気、見してあげよう。いくよ…メガルカリオ!」

キラキラキラン
突如、ルカリオの身体が光ったかと思うと…。
キューーン ドギャーン

ルカリオは全身に棘を生やし、手脚は臙脂色に変わっていた。また、マフラーのようなものも生えている。

ルミナ「ら、ランダ…。こ、これはいったい何なの?」

ランダ「俺も初めて見た…。…し、進化したのか?いや、でも、そこまで身体が変化したわけでもないし…。」

アイリス「キョーヘイお兄ちゃん、使えたの!?あたし知らなかったぁ」

キョウヘイ「アイリスはやっぱり知っているのか。これは、メガ進化という、限界を超えた進化なんだ。カロス地方に伝わる伝説…。その中にメガ進化が多々ある。詳しいことはあんまり俺も知らないんだけど…。このメガリング と ルカリオが持っている メガストーン が反応することでこうなるらしい。一部のポケモンしかメガ進化はできないとか、いろいろ条件があるんだ。」

ランダ「そ、そんなものがあったなんて…。」

ルミナ「びっくりだね、ランダ」

ランダ「そーだね…。やっぱり、ポケモンって不思議だな…。
おっと、今はバトルに集中しなきゃ。サイバー、オノノクスに照準をロック。メガルカリオはルミナに任せた!」

ルミナ「分かった!ハッピー、取りあえずエアスラッシュ!」

キョウヘイ「甘く見てもらっちゃ困るな。メガルカリオ、バレットパンチ!」

ハッピーが攻撃するよりも、先に鋼鉄の拳が決まる

ランダ「サイバー、イグニッション!」

サイバーから破壊光線が放たれる

アイリス「オノノクス、逆鱗!」

サイバーの最高火力をも跳ね飛ばす程、オノノクスが大暴れする。
しかし、ハッピーの方へオノノクスは向かう。助かった…。
フェアリータイプにドラゴン技は無効。ラッキーだ。

ルミナ「ハッピー、マジカルシャインで決めて!」

キョウヘイ「メガルカリオ、ポリゴンZに波動弾」

サイバーは破壊光線の反動で動けない…。
ルミナ、キョウヘイさん
互いの技が同時に決まる。

審判「オノノクス、ポリゴンZ、戦闘不能!」

ランダ「相棒、あとはたのんだ!」

アイリス「アーケオス、頑張って!」

キョウヘイ「悪いが、決めさせてもらう
ブラッキーに波動弾」

アイリス「トゲキッスにストーンエッジ!」

ランダ「ミッド、身代わり!」

ルミナ「ハッピー、波動弾!」

互いの技が発動しあう
ミッドはなんとか波動弾を回避した。
だが、ハッピーはかろうじてアーケオスに当てたものの、効果抜群を喰らい、落ちていった。

審判「アーケオス、トゲキッス、戦闘不能!両チーム、最後の一匹同士です。」

アイリス「わぁぁん!やられちゃったよぅ…。」

ルミナ「…ランダ、あとはお願い…。」

ブラッキーの攻撃技はイカサマだけ。だが、ルカリオには半減されてしまう。
なにかこれを打開する新技…。
ミッドを信じるんだ。シキミさんとの時も、あいつは俺に答えてくれた。ミッドを…信じ…感じるんだ…。
‘‘ギーマさんとのバトルで身につけた 威張る …。試す価値はある。どうする?”
聞こえてきたのはミッドの声…。
やるしかない

ランダ「ミッド、威張る!」

キョウヘイ「へぇ…。なかなか面白い賭けをするね、ランダ。前回よりも、勢いがある…。だけど、君がポケモンを信じたように、僕もポケモンを信じてる。ルカリオ、波動弾だ」

運命の瞬間…。
すべてはメガルカリオに掛かっている…!混乱の中、動くメガルカリオ………。

数秒の間、刻が止まる…。








ランダの視界に入ってきたのは青い球体だった。

審判「ブラッキー、戦闘不能!
よって、チャンピオンチームの勝利!」

キョウヘイ「本気を出して、ここまでやられるとはね。君たちなら、なんでもできてしまいそうだよ」

アイリス「ほんとほんと! アイリス、二人がとっっっても強くてびっくりしちゃった!またバトルしようね!」

ランダ「はい!
……俺、決めました。ラピスラズリと戦います!今みたいなポケモンバトルをやれば…
きっと…悪い人とも分かりあえると思うんです。
彼らがなんなのか、それを知るために…俺は…俺は戦います!」

ルミナ「ランダ…。わたしもラピスラズリと戦います。デンデンはわたしが護るんだって、そう決めたんです。」

アイリス「貴方達ならきっとできるよ!
あんまり無理しないでね。
いつでも助けにいくから!」

キョウヘイ「俺もマクシュもできる限り協力するよ。な、マクシュ」

ルミナ「え、マクシュさんいな…
い、いたっ! いつの間に!?」

マクシュ「そろそろ終わるかと思ってね
今北産業だよ」

ランダ「はい?」

マクシュ「、、、。なんでもない」

ルミナ「それで…。私達への伝言ってなんなんですか?」

マクシュ「簡単に言えば、君にデンリュウを託した人は今、カノコタウンにいる。」

ランダ「カノコタウンですか…。正反対の方向にこれまた。」

マクシュ「まぁね。でも、彼もこちらに向かってくる予定だ。それから、君たち、ホワイトキュレムに乗ってきただろ。あれは目立ちすぎ。敵の集中放火を喰らう可能性が微レ存だ。悪いが、歩いてもらう。
ラピスラズリの戦力は俺たちにも分からないしな…。」

キョウヘイ「ごめん、それは俺の責任だ。あまりにも暇だったもんだから…。」

マクシュ「お前の頭ん中を知りてえよ…。ったく…。とりま、君たちはセイガイハシティの方面から南下していってくれ。」

ルミナ/ランダ「分かりました!」

マクシュ「それからもう一つ…。
各地に君たちの仲間がいる。彼らに助けてもらいながら、ラピスラズリの企みを阻止して欲しい…。とのことだ。まぁ、君たちも護るためだけに戦うつもりじゃないだろし、これに関しては大丈夫だよな?」

ルミナ「そのつもりです。ランダは?」

ランダ「俺は、ポケモンを傷つけるようなあいつらを…許せないです。だから、俺ももとからそのつもりです!」

マクシュ「デスヨネー。よし、そうと決まればあとは頼んだ。俺は暫く、西の方で情報収集してるから。
分かり次第、連絡するよ。」

ルミナ「じゃぁ、ライブキャスターに登録しなきゃ」

マクシュ「おっと、忘れてた」

とりあえず、これで連絡がとれる。

マクシュ「じゃ、俺はこれで」
俺はそう言うとそうそうに歩いていった。
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