亜空の使者 〜知られざる新たな物語〜

□第5章 荒廃した動物園 〜奪われた少年達〜
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荒廃した動物園。ここに1人の金髪の少年がいた。


「……ここは何処だろう……」


どうやら少年は道に迷ってしまったらしい。しきりに周囲を見回しながら歩いている。


「………………………」


すると彼の周囲に紫色の物体が落ちてきた。そして、モンスターを生み出した。


「え!?な、何!?」


怯える少年にモンスターは容赦無く攻撃をする。


「うわっ!」


ギリギリで回避をしたが、モンスターはもう一度攻撃する。回避は間に合いそうにない。


「危ない!ぼうっきれ!」


少年は持っていた棒でモンスターを吹っ飛ばす。直後に大きな足音が聞こえた。


「今度は……何……?」


少年は恐る恐る振り返る。
そこには巨大な石の像が近づいていた。


「うわぁぁぁ!!!」


少年は全力で走りだした。
像も一歩ずつ確実に追いかけてくる。更に追い打ちをかけるかのように、モンスターが現れる。
少年はそれに目もくれず、無我夢中に走り続けた。しかし、像は追跡を諦めない。


「お願い!来ないで!」


すると前に沼らしき物が見えた。水深は割と深そうだ。


(あそこに誘導させれば、あれは沈むはず!)


少年は足場を使い沼を渡る。像は足場に乗れず、沈んでいった。


「よかった!これで……」


…………と思ったつかの間、何故か上から像が落ちてきた。


「え!?何で!?」


像は再び少年に向かって歩きだす。少年は逃げようとしたが……


「あれ?足に何か引っ掛かってる!?」


少年の足に金具が引っ掛かっていた。外そうと試みるが一向に外れる様子はない。


「お願い!外れて!」


その間に像はすぐそこにまで来ていた。


「あ………ああ……!」


少年は恐怖の余り、頭を抱えて叫んだ。


「た、助けてーーー!!!












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