亜空の使者 〜知られざる新たな物語〜

□第4章 湖 〜小猿と狐と沼魚〜
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緑色の生き物は凄まじい速度で2人に突進してくる。


フォックス「!?速い!」
ディディー「危ない!」


2人は辛うじて避ける。今度は尻尾を振り回してきた。


フォックス「さっきよりは遅いな!くらっとけ、ブラスター!」
ディディー「ピーナッツ・ポップガン!」


フォックスは腰に付けていた銃を連射した。ディディーもピーナッツを発射する。
しかし、それほどダメージは入っていない様子だ。
今度は上空に飛んだ。


ディディー「次は何をするんだ?」
フォックス「気を緩めるなよ」


すると生き物は円の形の回転をし始めた。そして……


ディディー「うわぁ!?」
フォックス「うおぉ!?」


特大の雷が2人に直撃した。さらに生き物の口には光が収束している。


フォックス「あんなものをくらったら、ただじゃすまないぞ!」
ディディー「じゃあ、どうするの!?」
フォックス「落ち着け!今それを考えている!」



しかし、そうこうしている内に無常にも光弾は放たれ、無防備な2人に直撃…………………………したかのように見えた。


「ハイドロポンプ!」


突然、湖から現れた水流が光弾を相殺した。


ディディー「うわぁぁぁ!…………って、あれ?」
フォックス「え!?俺、まだ何もやってないぞ!?」
ディディー「じゃ、じゃああいつの攻撃は?」


2人は前に向き直る。すると、青い動物のような者が立っているのが見えた。


「ったく。いきなり湖に来たかと思ったら、散々に暴れやがって!事情は分からんけど、すみかを荒らされちゃ困るのはこっちなんだよ、レックウザ!」


緑色の生き物は、どうやらレックウザというらしい。
青い生き物は自分のすみかをレックウザに荒らされたようで、怒り心頭だ。


「お前達、大丈夫か?」
フォックス「あ、ああ……。お前は一体……?」
「俺はラグラージ。この辺りに住んでいるポケモンだ」
ディディー「ポケモン?」
ラグラージ「ま、まあ。その単語は気にするな」
フォックス「あいつ……。レックウザだったか?知ってるのか?」
ラグラージ「知ってるも何も、あいつもポケモンだ。しかも伝説のな」

狐・小猿「…………………ええっ!?」

ディディー「あいつも!?」
ラグラージ「本来なら、オゾン層……遥か上に住んでいるはずなんだがな……」

レックウザ「グオォォォォォォォォォ!!!」


先ほどの攻撃を邪魔されたことにより、長い雄叫びをあげ、怒りを見せるレックウザ。今度は赤いオーラを纏いつつ、3人に突進してきた。


ラグラージ「げきりんか!だが、十分かわせる!」


3人は難なくかわす。レックウザは勢い余って地面に激突する。


ラグラージ「隙あり!れいとうビーム!」


ラグラージの口から、氷のビームが放たれる。レックウザには効果が抜群だ。


レックウザ「グオォォォ!?」


氷技をくらい、大ダメージを受けたが、流石は伝説のポケモン。何とか耐える。
最後の一撃とばかりに今まで以上の力を口に溜める。


ラグラージ「お前は、すみかのオゾン層でねんねしな!お前達、一気に決めるぞ!」
フォックス「分かった!」
ディディー「オッケー!」


そして、レックウザの懐に潜りこむ。


フォックス「サマーソルトキック!」
ディディー「ダブルラリアット!」
ラグラージ「れいとうパンチ!」

レックウザ「グオォォォ………」


3人の攻撃を受け、ついにレックウザは倒れた。約5分後に目覚め、オゾン層へと戻っていった。












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