メモ2*3
□甘すぎない作戦
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バレンタイン…男役は、バレンタインはチョコに困らない。
私は、貰うチョコは嬉しいけれど、甘いのは少し苦手だ。
だけど、こういうイベントを通してでなければ、壮さんに気持ちなんて、恥ずかしくて伝えられないように思う。
甘いのが苦手なんて言っていられない。
甘すぎなくて、それでいて気持ちが伝わるようなチョコを私は見つけたかった。
壮さんにはばれないように、買いに行かなければ…。
そんなことを考えていたら、彼女が私に話しかけてきた。
「今度の休み空いてる?」
「えーっと…、あのちょっとっ…」
「?」
「すみません。私用が…」
「ははっ…私用って、なんや他人みたいやな」
「まぁ…いろいろと」
「うん、わかった。じゃあ、また空いてる時な。」
「は、はい。」
彼女が笑ってくれたおかげで、その日は、なんとかやり過ごしたのだった。