メモ2*4
□危険で安心安全〜イタヅラ〜
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私の恋人はとても危険だ。
半沢直木もびっくりの四倍返しになって返ってくる。
だから、ちょっとしたイタヅラだってやれたもんじゃない。
でも、彼女は私にあらゆるイタヅラを仕掛けてくる。
「なぁなぁ、これなめて?」
「え…なんですか?」
彼女が差し出した飴を手のひらで受け取って、口に入れようとすると彼女の口角がきゅっと上がった。
「なんですか?」
私が怪しげに思って、聞いてみると
「ええから、ええから」
と言って促された。
私が、それを口に入れると
バチバチっ!
「んっ!」
その飴は口の中でバチバチと弾けた。
私は思わず口を押さえた。
そして、彼女を見ると彼女はクククッと笑って急いで逃げていった。
その様子をみわっちさんが笑ってみていた。
「もぉ〜…」
私はなんだか悔しくて、でもなにもできなくて、一言呟いて、その場を後にした。
しかし、それだけで彼女のイタヅラは終わらず、私が楽屋の席に再び戻ると、私の飲み物の容器にシールが貼られていた。
゛やられたら倍がえし!゛
私、なんもしてへん!!!
むしろ、危険すぎてできへんわ!!
なんて心のなかで呟きながらも
私のものを自分のものだと勘違いしてやしないか。なんて思うけれど、それを本人に言ったら
「当たり前や。まっつのもんは私のものやろ。」
なんて、しれっと言われるのが目に見えるようで、言うのをやめようと思った。
すると隣に座るみわっちさんが私を見て笑いながら言う。
「なんや、またイタヅラされたん?」
「はい、そうみたいです…」と言うと、みわっちさんが小さな声でニヤニヤしながら私に言う。
「ほんでもこのくらい序の口なんやろ?」
「?」
いや、イタヅラに序の口なんてあるのだろうか…と私が首をかしげると、
さらにみわっちさんが笑いながら言う。
「壮さんのことやから、家ではもっとすんごいイタヅラされてるんやろ?」
「っ…!//」
意味がわかった私は、ボッと火がついたみたいに熱くなった。
その瞬間、ドタドタ!という音と共にやって来たのは、イタヅラの犯人で、私の顔を見るなり
「まっつ、顔赤いで?どないしたん?」
とじっと見つめて言われたもんだから、私は固まってしまった。
すると、また隣からみわっちさんが
「壮さんのせいですよ!」なんて言うから
「あ、煽らんといてください!」っと私が言えば、壮さんは
「なにを煽るん?」っと、さらに顔を近づけてきて、私はぷしゅー!っという音が出るかのように、赤くなって小さくなりながら呟いた。
「な、なんも…ありませんっ//」
「?」
壮さんは、首をかしげた。