メモ2*4
□可能性より本能
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私の携帯に夕食を終える頃、メールがきた。
《今、会いにいっていい?》
私も、彼女に会いたかったから、私が行くと返事をした。
そして、その数分後には彼女の家に着いていた。
チャイムを鳴らしても、彼女が出ないので、扉をそっと開けてみると鍵がかかっていなかった。
そのまま、扉を開くと、玄関に彼女が正座をしていた。
「わぁっ!」
私は、心臓が一瞬飛び出るようになった。
「ど、どうしたん!?えりたん!」
「ん〜?ちょっとな…。」
「なんかあったん?」
「いや、いろいろあってな。あ、あがって。」
彼女は、そこまでしか言わないで立ち上がると私を迎え入れた。
「おじゃましまーす。」
えりたんは、私に紅茶を入れると、机に置いて、私のとなりに座った。
「ありがとう。」
お礼を言うと、彼女が
「うん。」と言って、勢いよく私の方に向き直った。
「今日な!」
「う、うん。」
あまりの勢いにびっくりしてしまったけれど、彼女の真剣な眼差しに、きっとなにかあったんだと思い話を聞く。
「せなあかんことがいっぱいあってん!!」
「そうなんだ…」
なら、なんで私に会いたいなんて言うんだろう。
彼女は多少子供みたいなとこはあるけれど、そういうやらなければならないことに関してはきちんとしている。
だから、不思議に思った。
「けどな?」
「けど?」
「それを私はほんまにしたいんかなぁ〜って思うてん」
「そやけど、仕事ならやらなあかんやろ?」
そう。仕事をほっぽりだすわけにはいかない。
「そやねん。それにな、したくないわけじゃないねん。それ以上にしたいことがあってん。」
「したいことって?」
「まゆに会うこと!」
「…//それでもっ」
私がそう言おうとしたら、彼女がいう。
「せやから、せなあかんことを、したいことの前に済ませようと思うて頑張ってん!」
よかった。やっぱり、彼女はきちんとしていた。
「で、できたん?」
「うん。できた!日本物の台詞は覚えるんは難しいねん。」
「あ、だから正座してたんだ。」
「そう。まゆがくるまでに完璧にしてん。」
「えらいやん!えりたん。」
私が、そう言って彼女を見ると、彼女はどや顔で言う。
「そやろ。やっぱりな、人間はしたいかしたくないかやなぁ〜…お・も・うて〜」
彼女の言葉に私が顔を傾けると、彼女が私に思いっきり近づいてきて、キスをした。
「思って?んっ…!//」
キスは深くなり、私をとろかす。
「はぁっ…んっ…っ…ぁっ…//」
キスをされてる間にも彼女の手は器用に私の服を脱がし、私をその気にさせていく。
そして、唇が離れると彼女がなぜかちょっと赤くなって呟く。
「そんなこと思うてたら…シたくなってしもうてん。そやけど、こういうことは、まゆの意思もあるから…//」
さっきまでの勢いはなんやったんや!ってくらい可愛い彼女のコロコロ変わる表情が、私は大好きだ。
「私の気持ち?」
彼女は勢いよく首を縦にふった。
「なぁ、まゆは?シたぃ…?//」
えりたんは、私の答えを知っているはずなのに問う。
「…そりゃっ…えりたんとならシたぃよっ//」
私がそう言うと、彼女はまた表情をかえてニヤっとした。
「頑張ってよかった。」
「うん…んっ…//」
彼女は、そう呟いたかと思うと、私の鎖骨にキスをし、私の体に彼女の手が這っていった。