メモ2
□サイズのはかり方
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えりたんと久しぶりにお風呂タイム!
公演中には当たり前にみんなで入るからあまり珍しくはないけど、お家のお風呂はちょっと特別。
えりたんは、固形状の入浴剤をお風呂の中で追いかけている。
「シュワシュワやで〜」なんて言いながら。
その表情があまりにも子供みたいで、「この人は本当にトップスターなんだろうか…」っと思う。
私がシャワーを浴び終わって、彼女の方を見るとえりたんはお風呂の縁に顔をのせてポツンと呟いた。
「まゆたん痩せたな…」
「そんなことないよ。」
私がそう言ったら、えりたんが首を横にふった。
「痩せた。絶対。」
「なんでそう思うん?」
私がえりたんの横に入ろうとすると、何も言わないでえりたんが横にずれる。
その瞬間
「ほら」
ん?なにが?
「まゆと前この風呂入ってたときは、もっとぎゅうぎゅうだったやん!やから」
「そうかな〜?」
「絶対そうや!」
「でもえりたんが痩せたかもしれんやん!」
「それはない!」
キッパリ…。
でも、確かにえりたんは昔から痩せてるし、さらに痩せたといってもそこまで変わらないだろう。つまり彼女が言う通り私が痩せたのかな。
「そうだね。もしかしたら少し痩せたかも」
「な?」
どうだ!当たっただろ!っというえりたんのドヤ顔。
「痩せた私は、きらい?」
なんて聞いたら、えりたんが私の顔を覗きこんでいった。
「ううん。まゆはまゆやから…あ!でも」
「でも?」
「なんでもない。言うのやめとく」
そう言ってえりたんが風呂から出ていった。
何で言うのを止めたのか不思議に思いながら、私は彼女の後を追うようにお風呂から上がる。
先に着替え終わって、勢いよく頭を乾かす彼女に声をかけた。
「ねぇ、えりたん。」
私が声をかけると鏡を通して私をみる。
「あん?あ、さっきのことは言わへんからな」
え、いや違うし。
「貸し、もうちょっと優しく頭乾かさなあかんで」
私はえりたんの肩をつかんで私のほうへ向かせると、彼女のドライヤーを取り上げた。
すると、彼女は少しかがんでやんわり私に抱きついてくる。
「やっぱりええな…」
「ん?」
ドライヤーを止めて聞くと、
「やっぱりまゆの胸気持ちいな〜って、やからこれ以上は痩せんでな」
えりたんは顔を赤らめてそういうと恥ずかしそうに私からドライヤーを取り上げた。
その時、私の体温が上がったのはお風呂上がりのせいだけではないと思う。