メモ2*2
□〇ッキーゲームはおまけつき。
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私の隣でポリポリとプリッツを食べ始めた壮さんは、私にもプリッツを手で渡してきた。
「まっつ、はい。」
「あ、ありがとっ…」
でも、彼女はその手を離そうとしない。
「手やなくて。」
「え?もしかしてッ…」
もしかして…あのポッキーゲームですか?
「そのもしかしてやて。はい、そっちくわえ」
壮さんは、手にあるプリッツを横にして私の方にむけた。
「でっ」
だから、わたしが反対しようとしたら、
「でもやなくて、上級生命令!」
「上級生命令はやっ…。」
即上級生命令によってその反対は却下された。
「これは強制やねん。ポッキーの日はポッキーゲームやるって社会のルールできまってんねんから」
「決まってるって…聞いたことないですよ。そないな話。」
「つべこべ言わんと早よくわえ!」
「…っ//」
壮さんはよくわからないルールを言い切ると、私に命令した。
私は恥ずかしくて、少し躊躇していた。
「なに恥ずかしがってんねん、誰も見てへんやろ?」
「そやけど…//」
「ん?甘いのよりプリッツのがええと思ってわざわざこっちにしてんで。」
「…わかりました//」
わたしは仕方なく、プリッツをくわえると彼女も、くわえた。
すぐちかくに彼女の口と目があって、いつもキスをしているはずなのに、私にはその棒1本がものすごくドキドキさせていた。
カリカリ…
「んっ//」
二人で食べ進んでいくと、壮さんの唇が当たって、私はすぐに唇を離そうとしたら、頭の後ろに手が回っていて、その手にグッと引き寄せられて、もう一度キスを落とされた。
「あっ…んっ…//」
少しだけいつもより長いキス。
そして、彼女の顔が離れていく。
「まっつには長めのキスもおまけしたったわ」
「…//」
「…あ、これはまっつだけのルールな。」
彼女はさらりとそう言って、次のプリッツを口に運んでいた。