メモ2*2
□恋人がサンタ〜♪
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夕食を食べ終えて、二人でのんびりしていた。
私はgraphを読もうとして、ふと撮影のことを思い出していた。
関西弁でしゃべる!!そんなん簡単やん…っと思っていたけれど、関西弁は案外難しかったようだ、壮さんにとっては。
そんな私を見て、彼女も同じことを思い出したようだ。
「なぁ、まっつ…」
ちょっとしょぼんとしている姿の壮さんの背中が可愛いと思ってしまう。
「なんですか?」
「関西弁やなかったら、もっと続くんやろうか…」
「はい?」
「意識して喋るもんやないやん、方言って!」
さっきまでしょぼんとしていた彼女は、ちょっと力強く呟いた。
「それは…そうやけど。」
「標準語を意識して喋るんやから、意識して喋るほうが長続きすると思うねん。」
「そう…ですかね?」
私は、そうだろうか?…と思いながら、手に持っていたgraphに目をやる。
「って、まっつ早速graph見てるやんか…」
「まぁ…」
私が、パラパラとページをめくると、壮さんがサンタ姿になっているページをみつけた。
「あの…」
「ん?」
「…サンタの服…」
「ああ、これな…」
私の隣で撮影の雰囲気をべちゃくちゃと話している彼女をよそに私はあの曲を思い出した。
"恋人がサンタクロース"
私は、彼女の顔を横から見て思う。
本当に大人になってわかる。
まだクリスマスではないけれど、たった一人のこの恋人が
今、私のとなりにいてくれることが最大のプレゼントになると。
来てくれるだけで…居てくれるだけで…幸せを感じられる。
私は、彼女を呼ぶ。
「あの…壮さん…」
「ん?…んッ//」
顔を上げて、私を見る彼女にキスをする。
感謝の気持ちを込めて。
「ありがとうございます…そばにいてくれて。」
「…あっ、当たり前やろっ//」
彼女は赤くなって、ぱちんと私の肩をを叩いた。