メモ2*2
□だぁ〜れだ?
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【えりまつ】
ソファに座るまっつの目を後ろから両手で隠す。
「だぁ〜れだ?」
もちろん、彼女と私しかいないのだから、答えなどないに等しい。
「そぅ〜ですねぇ…」
まっつは、舞台の時みたいに低い声でわざと考えるようにした。
こういうのりはやっぱり関西人だ
「ん?はやくぅ〜」
「喋るミーアキャットですか?」
「ははっ、面白いけど残念違うなぁ〜。」
「じゃあ、ティラノですか?」
「ちゃう…かな。」
私が、適当に言っているのに、彼女はだんだん本気になってしまったのか、うーんっと唸りながら考えだした。
「まっつ?」
いや…そんなに悩まなくてもっ…
「ぁあ!!!」
「わぁ!びっくりしたぁ〜」
彼女が、思い付いたぁ!とばかりの声をあげて、私はびっくりして手を離しそうになった。
「ほんなら、シダ植物は?シダ植物は?」
私が目を隠しているのに、彼女は振り返って嬉しそうに言う。
可愛いけど…
「なぁ、まっつ…シダ植物ってすでに動物でもないんやけど?」
私がそう言いながら手を離してしまうと彼女と目が合う。
「あ、壮さんや。ふふっ」
「あ…。ばれた。はははっ!」