メモ2*2
□誰のせいでしょう?
1ページ/2ページ
壮さんがめずらしく、キッチンで料理をしている。
鼻歌をつけて
「Darling! Darling! いいJust night〜♪
割り切れないshotにgoodときてる
Darling! Darling! What感eye
イタいぐらい Fitするmind♪」
「あの〜…」
私がキッチンに入ると彼女が振り返って、出来上がったサラダを私に渡した。
「あ、まっつ、サラダ出来たで。」
「あ、ありがとうございます…。あのいまのってV6のdarlingですよね?」
「ん?あー、そうやで。」
私たちは、出来上がった料理を運びながら話す。
「なんでV6なんて今さら…しかも、その曲えらい昔の曲ですやん。」
「なんとなく?歌いだしたらこれやった。」
「はぁ…そうですか。」
「うん。」
「でも、その曲の歌詞ってなんや浮気の歌詞みたいですよね。」
「でも、ダーリンって言うのは、夫婦間とかで使うもんやんなぁ。」
「確かに…そうですね。」
そんな会話をしながら、食べるしたくを済ませ、いただきますと2人で手を合わせて、食べ出す。
「なぁ、まっつ?」
「はい?」
「さっきの続きやけど、ダーリンって言って?」
「えっ…!//」
私は、ビックリして口に入れたものを思わずだしそうになった。
「お願い?」
「や、やですよぉ…それに壮さん女やし…//」
私は、なんとか口のものを飲み込んでそう言った。
「そんな細かいこと気にせんと〜なぁなぁ、まっつ〜。」
「え〜…//」
それでも、彼女はお構い無し。
「彼氏みたいなもんやろ?付きおうてるんやし…。ほら、役割的にも、ほぼ男や。」
「ほぼ男って…」
確かに、いつだって壮さんの性格は男みたいだけど…。
「なぁ、なんやまっつに、ダーリンなんて呼ばれたら、明日の稽古頑張れそうな気がするんやけどなぁ…」
壮さんが、あかん?って可愛く聞いてくる。
これだ…壮さんのこのおねだりに私はいつも負ける。
けど、今日は絶対まけへん!
「そんなん、あゆっちに言ってもらったらええやないですか…夫婦役なんやし」
すると、壮さんは机の上に茶碗とはしをバンッ!っと置いて立ち上がった。
「何言うてんねん!」
「へ…?」
私は、あっけにとられて彼女を見上げた。
彼女は、炎のごとく燃えるように天井を見上げて言いはなつ。
「まっつじゃなきゃ意味ないねん!まっつやからええんや!」
「あの…まったく理由になってないんですけど…//」
なにを言い出すかと思えば…まったく意味が入らない言葉をバッチリきめた!みたいにどや顔で…。
わたしは、再び食事を口に運ぼうとすると、壮さんは私を見て言った。
「とにかく!まっつ、言い?ほら!はよう!」
「ごっ、強引やなぁ…//」
「まっつはやく!」
立ち上がったまま、じたばたする彼女を見て、私はため息をついた。
わかりましたよ…。
もうここまで来たら、このひとを私は止められないなんて、わかっている。
「…だ、ダーリん。」
とりあえず、許してくれるかなと小さい声で棒読みに言ってみる。
「そんな棒読みじゃああかんわ!」
「え〜でも、一応言ったやないですか!」
しかし、やっぱり許してはくれないようだ。
「あかん!そんなん言ったに入らんわ!」
「で、でも、そないに恥ずかしいこと普通にはいえへんですよ。」
私が愚痴を言えば、彼女は何故か一瞬考えたあと、頷いた。
私はなんだか嫌な予感がした。
「んー。確かにな。そんなら、ベッドいこかぁ?」
や、やっぱり?
壮さん?やっぱりそうなりますか…?
「な、なんでそうなるんですか?!私が言いたかったのは…」
「ああ〜もう、細かいことぐちゃぐちゃ言わんと、ほら来る。」
私は、無理矢理椅子から立ち上がらされて、腕を引かれた。
「え、わぁ…!//まだ、食べてる途中やのに〜」