メモ2*2

□コメディとパロディの街で
1ページ/8ページ

僕たちはその日、たまたま平日に休暇が一緒になった。

だから、2人で買い物に出掛ける約束をした。

ちょっと遠出しての買い物だったため、電車を使うことにした。

ヘイリーは、「満員電車だし、やめましょう。私が運転しますから」と言って、車で行きたがったが、ヘイリーが車を運転するのは、久々のことで、やめようと僕は言った。

なにより、ヘイリーが毎朝どんな風に会社に行くのか体験してみたかったのだ。


僕たちは、駅の付近まで歩いていった。



駅には、いろんな人がいて、僕はこの年になって、新しいものを見るような気持ちになった。


前髪をクルッとさせた、赤色のスーツを着た男が乗った高級車が、大きなクラクションを鳴らしながら道を走っていたり、
ピンクのド派手なスーツに、黒淵眼鏡の変な声の男が新聞を独り言を言いながら立ち読みしていたり…。


いかにも、金を持っていそうなスーツを着た男2人が、宝石を売る仕事なのだろうか…
なにやらキラキラと光る指輪の入ったケースを子分らしき男がもう一人の男に渡している光景。



その様子を伺うような、11人の国籍も年齢もバラバラな男たちが、なにやら怪しい話をしているのが、反対側のホームに見えたり。


全く雨なんて降っていないのに、カッパに身を包んだお天気お兄さんがレポートをしていたり。





僕は、世の中は変わったことや人ででいっぱいなのだと思った。


しかし、なにより驚いたのは、朝の満員電車だった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ