メモ2*2
□いい子で待ってます。おまけ
1ページ/2ページ
朝、目覚めると僕の胸の辺りに顔を埋めて、優しい微笑みを浮かべて眠る彼がいた。
僕は朝食を作るために、そっと起き上がろうとすると、無意識なのか彼の手が僕の二の腕をきゅっと掴んだ。
「ふふっ…」
僕は、そんな彼を抱き締める。
すると、彼の口角が少し上がるのがわかる。
可愛い人だ…。
僕は、彼の髪をそっと撫でて、僕を掴むその手をはがし、もう一度起きようとすると、彼の瞼がフルフルと揺れて目をさます。
「おはよう、ヘイリー。」
「おはよう…ございます…」
彼はまだ完璧には目をさましていないのか、ほわっとした顔をしていた。
「ヘイリー、食事を作ってきますから、あなたはまだ寝ていていいですよ。」
僕が、彼の目を見てそう言ったら、
彼の目が寂しそうになって、また僕の二の腕を彼は掴んだ。
「アルバートさん…」
「ん?どうしました?」
ぼくは、微笑んできく。
「まだ…」
「?」
彼は、僕の腕をさっきより少し強く掴んだ。
「もう少しこのまま…ではダメですか?」
「ふふ…いいですよ。でも、あんまりこうしていると仕事に遅れますよ?」
あまりにも、可愛らしい顔でおねだりをされると、こちらは我慢出来なくなりそうで、笑いながらそう言った。
「それは…そうなんですけど、まだ…もう少しだけ…こうしていたいんです。朝食作るのは、手伝いますから。ダメ…ですか?」
「わかりました。」
上目つかいにお願いしてくる彼を抱き寄せて、僕は耳元でいった。
「温かいですね…アルバートさん」
「あなたも温かいですよ…」
彼は僕にきゅっとくっついてきて、彼の肌が僕を温めた。
でも、たぶんそれは彼も同じだったんだ。
僕がそう言ったら、彼は少し照れくさそうな顔をして、僕をみるから、僕はつい彼の唇にキスを落としてしまった。
「んっ…//」
キスをすると、彼が赤くなって、さらに可愛い顔になるから、耐えられなくて、彼に背を向けながらベッドから起き上がりながら言う。
「すみません、あまりにも可愛らしい顔をされていたので、つい…。あの、もう起きましょうか。」
すると彼が、僕を呼びながら僕の肩を掴むから、僕が振り返る。
「アルバートさん…!」
「はい、…っん//」
温かくて、柔らかい彼の唇が僕の唇に降ってきて、僕は思わず目を丸くすると、彼の唇が離れ、彼は赤くなりながら笑顔で言った。
「あの…おまじないっ…です//今日のダンスの発表会頑張ってくださいね」
「…ヘイリー」
たぶん、昔僕が彼にしたおまじないを僕にしてくれたのだろう。
僕は、また彼を抱き締めずにはいられなかった。