ひとひらの夢

□銀と空色〜gintosorairo〜
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「ふぁあ〜っ……あ、また寝ちゃったぁ」

大きな欠伸と共にグッと体を伸ばす。
暖かくてついついうたた寝をしてしまった事に苦笑する。
此処は学校の屋上庭園、季節ごとの花が手入れされた花壇に咲き誇る。





『…………ん…ぁ…』

ふと聞こえた声に何だろうと首を傾げる。

『…は…ぁ…んっ…』


ま、まさか…………

嫌な予感に、そろりと声のする方を窺った瞬間、頬が引きつった。

『や、雅治っ…ぁん…』


そうです…まさに、最中の男女の姿。
恐らく、私の居る場所が二人からは死角になっていたのだろう。
気付かないでヤり始めた
ーーそんな所か。


マジかよ……出て行き辛いんだけど……てか、こんなとこでするなよっ!!

私が内心で毒吐いていると、男の方と目があってしまった。

”スケベ”
男の口が無音で動いた。

「っ?!!」





あーもー、馬鹿らしいっ!!

ドンッ!

ワザと大きな音を立ててやったら案の定、女の方がバッと此方へ振り向いた。

知らん顔で二人の側を通り過ぎ、ドアを勢い良く閉めてやった。


バカバカしいっ!!
あーゆーのを、えーと、不純異性行為つーんだっけ??
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