マアト・ラーの秘密の小部屋

□マアト・ラーの秘密の小部屋 2 悋気
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まだ薄暗さが残る早朝、館の警備を担当していた若者が俺を呼びに来た。
セテフがアキラの事で話があるとのこと。
セテフ……己が腕にアキラがいる筈なのに一体、何用か?
訝しさを通り越し不信感さえ覚えながら、高台のアヌビス館へ向かう。
実は俺は、ここ4.、5日アキラを抱いていない。
ずっと、アビスが手放さなくて、具合悪そうにしているアキラを休ませるよう、言い渡したところだった。
そこに、予定を繰り上げたセテフの帰還。
どうせ、昨夕からヤりっ放しだったのだろう。
自分の機嫌がどんどん降下していくのを感じる。

庭側のテラスから、部屋へ一歩踏み入れると、濃い性臭と僅かな血臭を感じた。
「一体、何だ? これは? 」
歩を早めて褥に向かう。
セテフは腕を組んでアキラの傍に佇んでいた。
「待っておりましたよ。
どうぞこちらへ……。」
心なしか顔色が悪く感じられるアキラの頬に触れてみた。
セテフの手によって上掛けが捲られる。
アキラの膝裏を掴み、開脚させるとその奥を見ろという。
「これは…… 」
俺はそこに信じられないものを見た。
まず、敷布に散る血痕。
そしてアキラの会陰に女性器が!


どうやって鰐館に戻って来たのか憶えていない。
アキラを抱いて……多分、掻っ攫ってきたのだろう。
ジャッカルが止めなかった事が驚きだ。
「アキ……ラ? 」
主屋の俺の居住区の中庭に、赤子を抱くようにしてアキラを抱いて、佇んでいる。

ショックだった。

以前からデンウェンが匂わせていた事。
“ 男だが雄ではない。女ではないが雌である。”
多分、生殖機能も有するのだろう。

そして、こちらの方の “ 初めての男 ”になれなかった事。
衝撃より、憎しみすら湧いてくる。


大股で寝所に入った俺は、褥にアキラを放り投げて乱暴な手つきで篰を下ろす。
暗闇に近くなった閨でアキラを包んでいた上掛けを爪で引き裂いた。
乱雑な手つきで扱っても、アキラは目を覚まさない。
これは、眠っているのではなく意識を失っているのだと認識して、尚更怒りが込み上がってくる。
意識がトぶほどイったのか⁈
それ程、善かったのか‼︎

怒りと憎しみは、本来向けられるべきセテフではなく、目の前の小さな身体に向けられる。

まず、思い至ったのは子宮に注ぎ込まれたセテフの子種をすべて掻き出す事。
そして新たに自分の子種を注ぎ込む事だ。
何もかもを “上書き ”しないと気が済まない。

常は冷静なセベクが “ 嫉妬 ”という感情に呑み込まれた瞬間……

アキラを引き裂くような真似はしない。
だが、もしアキラに意識があれば、ある意味引き裂かれる方がマシ……だと思える程の…… が、待っている。


俺は慎重な手つきでアキラの身体を検めた。
セテフは、俺を呼ぶ前に、こういうところは几帳面なのか綺麗に清められていた。
男膣も使われたようで、こちらは掻き出されているようだ。
痣や鬱血痕もない。
だが俺はアキラの身体中すべてに舌を這わせて嘗め回し、口づけた。
普段はアキラが嫌がる耳の孔や、足指の股の間もだ。

アキラの身体を快楽に染めあげる為に、まず男膣から繋がる事にする。
後膣に舌を差し込んで奥の奥まで嘗め回して、前立腺を舌先で突く。
「あぁ? …… セベク? 何で?……ああーっ‼︎ 」
前立腺を集中して攻めるとアキラは正気を保てなくなる。
舌を上下に抽挿してアキラの反応を愉しんでいて、ふと気づいた。
今までにない芳香。
女膣の方から流れ出す透明の愛液が芳香の元だった。
後膣から舌を抜いて愛液を嘗めてみる。
ほんのり甘いそれを口にした瞬間、理性がトんだ。
じゅるじゅると音をたてて夢中で啜る。
「やっ! セベクやめて! わっ! やだっ! 」
吸いつき、嘗め回して、女膣に舌を差し込む。
そしてセベクは後膣の方に剛直を突き込んだ。
“ぐちゅっ ”と音がして呑み込まれていく。
アキラの花芯から白蜜が飛び、涙目のアキラは小刻みに痙攣している。
いつもより興奮しているセベクの鱗が抽挿の行きも帰りも前立腺を擦る。
感じ過ぎるほど感じて、また芳香が強くなったようだ。
アキラの奥の括れにキ頭を引っ掛けるようにしてセベクは律動する。
肉筒のすべてを常時鱗に擦られて、仰け反ってアキラは絶頂を迎えた。
痛いほど竿を締め上げられてセベクもイく。

主餐はこれからだ……。



To be continued……
 

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