軍団長、愛の稟議書

□軍団長、愛の稟議書 2 エイプリルフール特別編 1
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「実は僕、子供産めるの。」
今日は、僕のスマホのカレンダーでは
4月1日。エイプリルフールだ。
で、少し悪ノリしてみようと思った、ただ、かる〜いジョークのつもりだったのに、僕は肝心な事を忘れていたんだ。
それは、ここの住人にはエイプリルフールの概念がないという事。
ぶっちゃけ、ジョークにならないという事だ。
朝餉の席でした爆弾発言に、その場は一瞬静まり返った。
次の瞬間、アビスの手から杯が落ちる。
セティが静かに立ちあがった。
セベクは隣のデンウェンと何やら小声で話し合っている。
クヌムは唖然とした顔で僕を見ていた。
タウエレトが “ おいでおいで ”をして
いる。
「ーー‼︎ 」
素早く動いたアビスの肩に担ぎあげられて、吃驚して固まっていると側にいたセティがナイフを抜いた。
同じように鞘からナイフを抜く二人。
セベクとデンウェン。
三人は睨みあっていて殺気が凄い。
「早く行け‼︎ 」
セティに怒鳴られてアビスは我に返ったように走り出した。
「アビス…… 」
「黙ってろ!舌を噛むぞ。」
アビスが向かっているのは高台にあるセティ達の家だ。
そこにはアヌビスの軍団も駐屯していて……

【アヌビスの別宅】
そう呼ばれているここは、ジャッカル族の為に提供された土地に建つ家屋だ。
まわりには兵士の宿舎もある。
ここは鰐族の土地であってそうではない。
一種の治外法権だ。

そこのアビスと僕との寝所。
アビスは僕を褥にそっとおろしてくれた。
でもその目は、獣欲に取り憑かれてギラギラしている。
「アキラ、孕むまでスるから……
孕むまでここから出さないから。」
凄味のある声で囁かれて、僕の身体は総毛立った。
完全にスイッチの入ってしまったアビスに、事の趣旨を説明しようとするのだが。
「あのね、アビス。
実はね、今日は僕がいた世界でエイプリルフールと言って…… 」
アビスは横たえられた僕にピッタリと寄り添って、その腕の中に閉じ込めようとする。
「だから、冗談を言って愉しむ日であって…… 」
アビスの大きな黒い手が僕の身体を愛しげに這い回る。
「僕が子供産めるなんて冗談以外の何物でもないじゃんか。」
「関係ない。」
「は? 」
帯が緩められ、衣が肩から滑り落ちた。
「絶対、孕ます。」
強い意思の籠った言葉と共に、衣のスリットを割って入ってきた手が太腿を弄る。
その手がピクリとして止まり、アビスが迫力ある笑顔で僕を見つめる。
「初めからこういうつもりだったわけ? 」
僕は今朝、腰布をつけていなかった。
セティが意地悪して、ノーパンで食事に行くようにって。
「……っ。」
恥ずかしさに真っ赤になって黙っている僕を肯定と見たアビスは組み敷いて、のし掛かって来る。
アビスの唇が頸から喉元を這い回り、口づけが僕の唇を塞ぐ。

sideアビス
アキラの満足げな溜息が俺を滾らせる。
昨夜は叔父上の元にいたアキラ。
その身体はまだグズグズに蕩けているだろう。
俺はアキラの桃色の蕾に舌を這わせた。
ピクリと身体を震わせたアキラはパシンと俺の背中を叩いてくる。
顔をあげると涙目のアキラが睨んでいる。
『可愛い…… 』
余計に滾った俺はアキラの蕾に集中する事にした。
指の腹を蜜口の縁にかけて、慎重にくぐらせていく。
「アビス……痛いよぉ。」
甘えた声が聞こえる。
確かに潤いが足りない。
「昨夜は……シてない。
セティと一緒に寝ただけ。」

俺はアキラの蜜口に舌をくぐらせた。
男膣《なか》をたっぷり嘗め擦る。
獣化した舌は驚くほど奥まで届く。
前立腺を通過して、奥のS字の括れに到達して、舌先で括れの縁を嘗めてやる。
アキラの男膣《なか》が別の生き物のように蠢きだした。
可愛い上の口からは、俺自身にグッとくる嬌声が洩れだしている。
愛液が溢れ、俺はそれを啜る。
美味!

長い時間をかけて慣らした蜜壺は俺自身を優しく迎え入れてくれた。
アキラにも負担は最小限だったようだ。
敷布を握り締め、喉を仰け反らし、涙目で喘ぐアキラを見て、俺自身の嵩が増す。
激しく抽挿して、アキラのイイところを擦り善がらせる。
「ああ……ん、アビ…… 」
イイ……凄くイイ……
この可愛いヤツを孕ませる事が出来るなら……

俺の手はアキラの細い腰の殆どを片手で掴める。
もう片方の手で桃尻を痕がつきそうなほど強く掴んで、己の方に引き寄せた。
空イキの状態が永く続き、虚ろな目で宙を見つめている。
俺の抽挿は益々激しくアキラを穿ち、
そして、登りつめていく。


To be continued……
 

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