軍団長、愛の稟議書

□軍団長、愛の稟議書 3ーふたりの余暇ー
1ページ/1ページ

最近、アヌビスの里でよく見かける微笑ましい風景。
それは次期族長であり、軍団の長である若君が、幼妻と手を繋いで歩く姿。
金色を纏う、その子供は天から堕ちてきた“ 天女 ”で、アヌビスに繁栄をもたらしてくれた“ 女神 ”だ。
その天女を若君はこよなく愛し、大切にしていた。

今日もふたりは市場を散策していた。
物珍しさにキョロキョロと見回す愛しい妻を、決して離さないとばかりに手を繋ぐ若君。
買い食いも大好きな天女の為に、暫し立ち止まり店主とやり取りするのも珍しくない。
以前、若君が支払いをしている間に迷子になりかけた事があるので、今は少し離れた所を護衛兼支払い係がついて歩いている。

ときには布や帯、装身具などを買うこともあるふたりの為に店主達は珍しい品を集め携えてくる。
真珠と蒼玉(サファイア?)のブレスレットも、そんなときに手に入れた。
天女はことのほか喜び、はしゃいだ。

はしゃぎすぎて眠ってしまった天女を抱いて、若君は館へと戻っていく。
今宵の事を胸に馳せて若君は薄く笑む。


若夫婦の閨の間では淫靡な水音が響いている。
「あァ……アビス……善い…… 」
二の腕を押さえつけて華奢な身体を拘束しアキラの蜜壺を緩慢な動きで行き来して、蜜壺の中の感触を愉しむ。
元々狭いアキラの蜜壺を許容量をはるかに上回る質量のアビスの剛直が、肉筒を押し広げて侵入する。
それはふたりともに凄まじい快楽を呼び覚まし、貪り合う。
「アキラ……すきだ……すきだ! 」
「ああん……あァん……アビスぅ…… 」
奥の括れを犯されて善がり狂うアキラ。
引き摺られて逐情するアビス。


その日、ふたりは離宮を訪れていた。
そこの広大な敷地の中に流れる川で釣りをする為だ。
アキラは釣りをしたことがない。
だから初めての体験に胸踊らせていた。

釣り餌はアビスがつけてやった。
とりとめのない話をしながら釣り糸を垂れる至福のとき。
アビスは忙しい時間を遣り繰りし、アキラとの休暇を得る事に無上の喜びを感じていた。
「アビス、アビス! 引いてる!ほら!」
アビスの浮きが水の中で上下している。
タイミングを合わせて魚を釣り上げるアビスに羨望の眼差しを向けるアキラ。
たとえ自分に魚がかからなくても、釣り上げられなくても只々愉しい。
「アビス沢山釣れたね。
これって食べられるの? 」
「ああ、後で焼いて食べよう。」
今夜はここで擬似キャンプの予定だ。
そんなことも子供の時以来でアキラはワクワクしている。
アビスは凝った趣向で行う今宵の閨ごとに想いを馳せていた。


陽が落ちる前から絡まり合うふたり。
きっかけは些細な事だった。
釣りの後の水遊びの時、衣ごと水に入ったアキラの濡れて張り付いた布を透けて尖る胸の飾り。
アビスは思わずむしゃぶりついて、青草の上に押し倒した。
剛直がアキラの身体をふたつに裂いていく。
「ーーーーっ! 」
完全に押さえつけられて、捻じ込まれた剛直に感じる痛みの中の悦楽にアキラは恍惚とする。
今回の趣向……レ○プごっこは最早レ○プになっていなかった。
アビスの腰に絡みつくアキラの白い脚。
護衛という名のギャラリーがいることにも構わず、アビスは腰を叩きつけるようにして抽挿した。
啼くアキラの細い頸が仰け反って、連動するように蜜壺が引き絞られる。
「あん……ああん……アビス! 」
アキラが射精を伴わずにイっている。
こうなったアキラはまるで性愛の女神のようにアビスを翻弄する。
アビスは恐らく朝まで離れられない。


アビスはアキラに騎獣を贈った。
アキラの小さな身体にあわせて小振りな大人しい性格の騎獣だ。
それに乗って、アキラはアビスと共に遠乗りに出掛ける。
アビスはアキラの事が可愛くて堪らなかった。

「アビス、好き。」
褥で抱き合って口づけを交わすふたり。
小さな身体はアビスの想いのままに染め上げられていく。
内腿の際どいところにつけられた所有痕を上書きして、今宵もアビスは花芯を愛でる。
双球をしゃぶり、会陰にまで舌を伸ばす。
「アビス……もう……頂戴…… 」
えぐえぐと啼くアキラのお強請りに、プツリと何かが切れたアビスが男膣《なか》に挿入する。
「ーーーーっ! あァーーっ! 」
「アキラ……アキラ……! 」
奥の奥、括れの奥を犯して子種を注ぎ込んで、アキラを孕ませんとするアビス。
アキラの懐妊は一族の総意だ。
そうして、アビスは子作りする。

「アビス、大好き。」
手を繋いで里を歩くふたりを、皆は暖かい目で見つめていた。


end
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ