戦神のセオリー

□戦神のセオリー 2 山犬王閣下の日常
1ページ/1ページ


私の太腿の上に、背面座位で座らせたアキラの後孔にきっちりと根元まで咥え込ませて律動する。
目覚めの軽い戯れの筈が、いつしかアキラにとって最高に奥深く挿入される形になってしまっていた。
首筋に舌を這わせ、吸って、痕をつけていく。
髪で隠れるギリギリの場所を選んで、私はわざと所有痕を刻む……
「あ……ん、セティ……駄目ぇ……」
そんな事を言って……もっと、もっと可愛がりたくなる。
私は慎重に太い血管を避けて鬱血の痕を増やしていく。
一際強く吸って、牙をたてた。
苦痛を訴えて暴れるラーを押さえつけ、後背位に移行する。
ラーの痛がるさまに血が滾る。
「セティ……いやぁ…… 」
細腰に腕を回し、腹にピッタリつくほど抱き寄せた。
ラーの上体は浮き、膝も褥から離れ、僅かに爪先立ちで体重を支えている。
「セティ……ふかいよぉ…… 」
「ラー……ラー…… 」
ガツガツと穿ち、抽挿する。
ラーの男膣《なか》が蠕動して私を奥へ呑み込んでいこうとする。
私はもうすぐ、昨夜から何度目になるのかわからない射精を迎えることになる。


“ぴちゃん……ぴちゃ…… ”
ラーを抱いて湯殿に来ている。
意識はあるがぐったりとしているラーを膝に乗せて、海綿で清めていた。
ラー専用の香油が落とされた、適温の湯が心地よい。
そのまま仰向けに寝かせて髪を洗う。
ラーの金色の髪は一本一本が細くて、指から溢れる感触が素晴らしい。
館の下働きの侍女の中には抜け落ちたラーの髪を集めているものがいるというが、その気持ちはわからぬわけでもない。
……蒼い瞳が見つめている。
私は昨夜から幾度も口づけた唇にまた唇を重ねて舌を絡ませた。
繊手が伸びてきて私の頸に細い腕が絡みつく……
ラー……そんな事をしたら……


昼下がりの岸辺でふたりきりのひと時を楽しむ。
胡座をかいた股の間にラーを座らせてとりとめない話をする。
聡いラーとの会話は治政に活かされることもある。
だが私は本当は何も出来ないラーでいて欲しい。
私がいなければ生きていけないほどなら良いのに……と。


夕餉の後、セベクからもデンウェンからも遠ざけて閨の間へ引き揚げる。
今朝が烈しめだったので、許してやろうと思っていたのだが如何せん、我慢のきかない己自身。
雰囲気を察したアキラが白い指を伸ばしてきて愚息に触れてくれる。
「ラー…… 」
「セティ……すき。」
腰布から引っ張り出した愚息は昂まり始めていて、ラーの手の中で大きさと硬度を増加させていく。
“ ちゅっ。 ”と桃色の唇に口づけされた鈴口からは、透明の先走りが溢れ出して、それをラーの舌が嘗めとる。

夕餉の前の軽い交合の名残りが愛液のように流れ出してきて、ラーはそのまま私に跨ってきた。
自分で腰を落として、私を収めきると同時に白蜜を溢し、仰け反って達する。
ラーの好きにさせると “ 生殺し ”の目に遭う訳だが、私はコレを結構気に入っている。
虚ろな眼をして腰を動かし始めるラーを心底愛しいと思う。

緩慢な動きで膣壁に擦り付けられ、そろそろ私も限界が近い。
涙と汗が私の胸を濡らしている。
ラーの唇が言葉を紡ごうと動いているのだが、声にならない。
「ーーーっ。」
仰け反り、空イキするラーに喰い千切られるかと思うほど締めつけられて私も逐情する。

簡単に身体を清めて、疲れ切って弛緩した身体を抱き締めて眠りにつく。

皆は如何、お思いか?



end
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ