低級ノルウェー語講座
□低級ノルウェー語講座(改訂版)
補遺一
私はパピヨン、夜の蝶
他の言語でもそうだとは思うのですが(例えば日本語でも「早起き」とか「ゆるキャラ」とか)、特に北欧語は合成語を形成しやすいと言われます
そのせいかやたらに長ったらしい単語も多くて、見ただけで読む意欲を削がれる文章にも出くわしますね
一方で知らない単語でも分解したら理解できるのが便利と言えば便利
具体的に見てみましょう
まずは動詞の例から
名詞+動詞→動詞
planlegge
計画を立てる
plan(計画)legge(置く)
副詞+動詞→動詞
offentliggjøre
公開する
offentlig(公に)gjøre(する)
動詞には元は熟語だった副詞とくっついて複合動詞になったものも多いです
例えば`gi opp´という熟語
これは英語の`give up´とそっくり対応しています
はい、日本でも浸透している「ギブアップ」ですね
「諦める、断念する」という意味です
この`gi opp´から作られたのが`oppgi´です
stille opp→oppstille 準備する
ta av→avta 減少する
等もそうですね
但し、このタイプには分離形(動詞 副詞)と非分離形(副詞動詞)では意味が変わるものも多いです
sette over (船で)渡る
oversette 翻訳する
stå opp 起床する
oppstå 生じる
もっとも、分離形は具体的な意味、非分離形は抽象的であったり比喩的な意味に用いられる傾向があります
そう考えると`oversette´は「言語から他の言語へ渡る」という比喩から「翻訳する」という意味が生まれたのでしょう
また、`oppstå´も「(事件が)起きる」ということですから分離形も非分離形も日本語にしたら「起きる」になりますね
因みに`ta av´と`avta´を同じく「減少する」としましたが、これも「(嵐等が)治まる」と「痩せる」という使い分けがあります
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