低級ノルウェー語講座

□低級ノルウェー語講座(改訂版)

leksjon 5 
悪戦苦闘のアクセント



文字について語ってきましたが、アクセントについても触れておかないといけませんね

ノルウェー語では基本的に第一音節に強勢があります
ただ、所謂外来語ではその元の言語に合わせたアクセントになります

 大学 universitet

ウニヴァシテートの「テー」にアクセントがあります(以下「ウニヴァシ[テー]ト」という形で表記)

また、接頭辞`be-´`ge-´`er-´`(動詞の)for-´はアクセントを持ちません(つまりその直後に来る)

 始める begynne
 経験する erfare
 説明する forklare

それぞれ「ビ[ユ]ンネ」、「アル[ファー]レ」、「フォルク[ラー]レ」となります(接頭辞が`ge-´の単語はあまりありません)

語尾にアクセントが来る単語のパターンもあります

 -sjon [シュー]ン
  駅 stasjon
   スタ[シュー]ン

 -ent [エ]ント
  学生 student
    ステュ[デ]ント

 -ere [エー]レ
  研究する studere
     ステュ[デー]レ

 -eri エ[リー]
  パン屋 bakeri
     バーケ[リー]

 -inne [イ]ンネ
  ヒロイン heltinne
    ヘェル[ティ]ンネ



以上は強弱アクセントでしたが、ノルウェー語ではもう一つトネームと呼ばれる高低アクセント(音楽的アクセント)に気を付けなくてはいけません
日本語でも雨と飴や地理と塵のように読みは同じでも高低の違いで全く別の言葉になってしまいますね
アナウンサーや劇団員の方は「千人の仙人を選任する」なんて文章を練習したりします

トネームにはトネーム1とトネーム2があります

トネーム1は単音調で低く始まって高く終わります

例えば`Japan´
この単語を発音する時は低く強く「ヤー」と始めて、高く抜けるように「パン」と読みます

`stasjon´の場合
低く弱く「スタ」で高く強く「シューン」と発します

アルファベットを説明した時に尻上がりに読むように言いましたが、一音節の単語は当然トネーム1になります

トネーム2はちょっと高めから入って下がり更に上がる複音調です

ひらがなでもカタカナでも構いませんが、「へ」と書いてみてください
その下に鏡を置いたところをイメージして、そこに写った「へ」を書いてみましょう
ちょこんと下がってすぅっと上がる曲線が描けましたね
それがトネーム2のイメージです

或いは(あまりお勧めはしませんが)ファーミーソと楽器で出してみましょう

イメージは掴めましたか?
実際に聞いていただくのが一番なのですが、この場では残念ながらできません

とりあえず話を進めます
次の文章を読んでみましょう

Arbeider arbeider.

同じ単語が二つ並んでいるだけではないかと言わないでくださいよ
これはちゃんとした「労働者が働いている」という文章なのです(ちゃんとしているかは保証の限りではない)
主語(労働者)がトネーム1で述語(働いている)がトネーム2になります
強弱は

アル[バ]イデルアルバイ[デ]ル

という感じになります
高低アクセントは

ミファファーソーファミミーソー

となりましょうか(^_^;
ソよりもファ#かも知れませんが
二つ並べると

アル[バ]イデル アルバイ[デ]ル
ミファファーソーファミミー ソー

ですね(分かるかな……)
語尾の`r´ははっきり発音せずに流してくださいね



敢えて高低を階名で表しましたが、「ノルウェー人は話しながら歌う」ということわざがあるくらいで、ノルウェー語のアクセントは歌にも近いのです
機会があればじっくり聞いてその辺りも味わっていただけると幸いに存じます
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