過去と未来と今

□※クッキー
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それは放課後の事……

「なんで今日なのよ!」

かなはノートに英単語を書いていく。
それは前にいる赤也も同じ。
2人して英語の小テストの点が悪く、居残りになった。

「はあ、これ食っていいか?」
「いいよ。」

席が前後なので、机をくっつけて向かい合ってやっていた。
そして机にはお菓子とジュース。
勉強しながらお菓子を2人で食べていた。
その中にかなが昨日作ったクッキーがある。

「お菓子でも食べないとやってらんないよね。」
「だよな」

モグモグと赤也がクッキーを食べる。
普段だと幸村かブン太がほとんど食べてしまう。
だからすごい勢いで食べてるのかな?とかなは思った。

「そんなにクッキーおいしいの?」
「ああ。」

もうクッキーがなくなってしまった。
かなとしては、おいしく食べてくれるのは嬉しい。

「なら今度クッキー作ったとき、赤也の分も持ってこようか?」
「え?マジで!幸村部長に見つからないように全部食うからほしい!」
「わかった。」

そして2人は手を動かす。
居残りとはいえ、あまりにも遅いと真田先輩が怒る。


それから30分―

「やっと終わったぜ。」
「わたしも…さっ、早く提出して部活行こう!」

こうして2人は職員室によってから部活に行った。
まあ、真田に遅い!と怒られ…
練習時には…

「今日は切原君ですか…」
「そうみたいじゃな。」

仁王と柳の視線の先には笑顔の幸村と、死にそうな表情をしている赤也。

「切原君はなにをしたんでしょうか?」
「かなが作ったクッキー全部食ったみたいじゃ。しかも幸村はまだ食ってなかったようじゃ…」
「なんと、それはうらや…幸村君も怒りますね」

そう話す2人とは離れた場所で…

「2人ともがんばってね!」

悪意のないかなはこうして2人を応援するのであった。

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