四天宝寺

□ポッキーゲーム
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「はい、じゃあ謙也さん、頑張ってくださいね。」

財前は謙也にある箱を投げた。
そして白石によって謙也は部室から追い出された。
謙也は必死に部室のドアをたたいたが、

「俺の命令は絶対や!」

と白石に言われた。
そして中から鍵をかけられて、部室に入れなくなった。
謙也はたたくのをやめて、ある少女を見た。
その少女はテニス部のマネージャーであり、謙也の彼女。
名前は華菜。
付き合ってから3か月。
いまだ進展なし。

華菜が部室の前に立っている謙也に気付いた。

「あっ、謙也!なんで部室の前に立っているの?はやく練習しなよ!」

華菜は走って謙也のところに来た。
そして謙也の持っている箱に気付いた。

「なんでポッキーの箱持ってるの?」
「あ……あのな……俺と…ポッキーゲームしてほしいんや!」
「無理。」
「1回だけでええんや。」

謙也は華菜に泣きついた。
しかし華菜の答えは変わらない。

「無理なものは無理。ダブルスの財前君とやりなよ。」

そして逃げられた。
謙也は部室のドアが開いたことに気付いた。
そして中に入った。

「無理って言われたで!もうこれ以上はやらんでええよな!」

中には、白石と財前と小春とユウジがいる。
財前達は白石を見た。

「ダメやな。彼女とポッキーげームしてくるんや。王様の命令は絶対やで。ルール忘れたんか?」
「忘れとらんけど……このポッキーなに味や?」
謙也はポッキーを食べている財前に聞いた。

「苺味っスよ。謙也さんの持っているのと同じの。」

財前は食べながら答えた。
謙也は箱を見てみた。
確かに謙也が持っているのも苺味。
普段だとお菓子は禁止なのに今日だけはいいらしい。
財前は白石の前で普通に食べている。
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