立海

□ストーカー
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ある日の夕暮れ時のこと
立海の生徒が道路に飛び出しトラックにひかれるという事件が起きた。
目撃者の証言からその生徒は何かから逃げようとしていたとのこと。
それから数日後…

立海のテニス部…
真田はいつものように部員一人ひとりの顔を見た。
そして気付いた、レギュラー陣が1人足りないことに。

「仁王はまたさぼっているのか?」
「学校にすら来てないぜ」

と同じクラスの丸井が言った。

「まったく、たるんどる!」

そして仁王がいない中部活が始まった。
あの事件が起きてから仁王は学校に来ない。
丸井や柳生が家に行ったのだが、会うことは出来なかった。

その日の部活終わり…

赤也は1人家に向かって歩いていた。
その時に後ろから名前を呼ばれた、振り返ると仁王が立ていた。
なぜか俯いている。

「仁王先輩っすか?真田副部長が…」
「赤也じゃろ?俺の華菜殺したの…」
「えっと…華菜って誰っすか?」
「俺の彼女じゃよ。1年生で可愛い…」
「へ、へー彼女いたんっすか」

赤也は思ったこれ以上仁王といると危ないと。
そして仁王に背を向け走ろうとした時……
赤也の頬の横を風が通った。
それと同時に銃声が家々の間を通っていった。
頬に生暖かい液体が流れる感触がある。
そして仁王の手には煙のでている銃があった。

「知ってたじゃろ?」
「知らないって……」
「赤也、これから鬼ごっこ始めるぜよ。ほら、10秒待つから逃げんしゃい」

そう言い仁王は数字を数え始めた。
赤也はバッグを投げ出して逃げた。
つかまれば殺されると思ったから。
しばらく走って軽く振り返ると、仁王が追いかけてきていた。

「なんなんだよ!」

そう言って走った。
ずっと…
そしてあるT字路にでたときに……

ドン!

という鈍い音が響いた。
直後には

ドサッ!

という音も聞こえた。
赤也は仁王の笑い声が聞こえる中思った。

ずっと追いかけていたのは……








仁王先輩じゃないか

と。

その翌日、仁王は自分の家で亡くなっているのが発見された。
 

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