氷帝

□嫉妬
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俺の名前は向日岳人。
華菜の彼氏だ。

そして今日見てしまった華菜と日吉がキスしているのを。
華菜が浮気してたなんて…
思ってもいなかったことで驚きを隠せない…。


部活の時

華菜は日吉とずっと話している。
俺を見るときとは違う笑顔で日吉を見ている。

「華菜!」

俺が呼ぶと華菜は俺を見た。
日吉がなにか言っている。
華菜になにか変なことを言っているんだ!
俺の華菜を!

「なに?」
「ちょと来てほしいんだ。」
「わかった。」

華菜が走って俺のところに来た。
日吉は少し離れたところからこっちを見ている。

「今日な、華菜が日吉とキスしてるのを見たんだけど…」

俺がこう言うと華菜は思い出したのか、顔が赤くなった。

「見てたの?」
「たまたまな…」
「そっか…」

それから華菜は黙ってしまった。
顔を真っ赤にして下を見ている。
俺の華菜とキスして、しかも華菜の顔を真っ赤にして…
日吉、絶対に許さねー。
「日吉!ちょとこい!」

日吉はめんどくさそうに歩いてきた。
俺はポケットに手を入れた。
ポケットの中にはナイフがある。

「向日さん、なんのようですか?」
「俺の華菜とキスしたんだってな!」
「なに言ってるんですか?華菜は俺の彼女ですよ。向日さんのじゃありませんから。」

相変わらず、年下のくせに上から見てくるな。
それと、日吉はなにを勘違いしてるんだ?
華菜は俺のもの。
俺以外の人のものになるわけない。

「華菜、行こっか。」

俺は華菜を連れていこうとした。
すると

「華菜を連れていかないでくださいよ!」

と言って俺達の間に入ってきた。
日吉…すっごく邪魔だな。

俺はそう思いながら、ナイフをだした。
そして日吉にむける。

「日吉、そんなに俺達の邪魔をしたいのか。」
「邪魔の前に、邪魔してるのは向日さんですよ!」
「…日吉がいなければ、華菜は俺のものなのにな。」

俺はそう言って気付いた。
日吉を今ここで、ナイフを使って殺せばいいんだと。

「日吉、Thank you and good-by。」

それから、日吉にナイフをさした。
親切だよな。
ちゃんとお礼を言ったんだからな。
日吉にナイフを刺してはすぐにぬいてまた刺す。
何回も繰り返した。
周りには日吉の血が飛び散っている。
俺のジャージにも日吉の血が飛んできた。

どのくらいやったのかな?
日吉はもう動かない。
華菜は泣いている。

「華菜、行くぞ。」

そう言って華菜の腕をつかんだ。
が、華菜に腕を振りほどかれた。

「なんで、こんなことを…若、起きてよ。」

華菜は日吉を揺すっている。
だが、日吉が起きるわけがない。

「華菜、早く行くぞ。跡部達がもどってくる。」

今跡部達は校庭にいるはず。
だから今のうちに逃げないとな。
華菜を無理矢理日吉から離し、引っ張っていく。
さっきは油断していたが、今回はちゃんと腕をつかむ。
華菜は振りほどこうとしている、無理なのになかなか諦めない。

まぁ、華菜はこれからずっと俺のものだしな。

これからどこに行こうか…そして氷帝学園をでた。
もう二度とここには来ないんだろうなと思いながら。
 

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