氷帝
□風邪
1ページ/1ページ
「えっ……華菜が風邪ひいたって…」
岳人は驚きとため息まじりに言った。
「向日さん残念でしたね。今日から合宿ですから、風邪ひいたってことは帰ってくるまで会えませんね。」
「日吉、俺帰ってもいいか?」
「向日さん、俺じゃなく跡部さんに言ってください」
「なら言ってくる!」
5分後―
岳人は戻ってきた。
泣きそうな表情をしながら。
「向日さん、どうだったんですか?」
岳人は静かに首を横に振った。
「そうですか。諦めるんです……」
「俺は諦めねぇ!華菜のところに行ってやる!」
「向日さん、レギュラー外されますよ…」
「そんなのより、華菜のほうが大事だ!」
岳人は荷物を持って走っていった。
その後バスは出発したが、岳人は結局来なかった。
合宿終了後、岳人はレギュラーを外されたがすぐに戻ったという。