立海

□後ろをついてきたあの子…
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気付いたときには、屋上で倒れていた。
右頬が痛い。
ビンタされたんだと思った。
上を見ると仁王立ちで真田副部長が立っていた。
ものすごく怒っている。

「立て!赤也!」

俺は立ち上がった。
真田副部長はジャージだった。
離れたところでは柳先輩と丸井先輩達が話している。
なぜ話したとか言っている。

「貴様!自分がやったことわかっているのか!」
「俺は…」
「あの子の事を殺すつもりか!」

怒鳴られた。
殺す?何のこと。
その時、幸村部長が来た。

「真田、ここは病院だよ!」

そう言って真田副部長を見た。

「すまない…」

真田副部長は下を見て黙った。
プルプルと震えていて、すごく我慢しているようだった。
俺はそれほどの事を……?
幸村部長は次に俺の事を見た。

「赤也は自分のやったこと分かっているよね?」

口調からしてものすごく怒っている。
分かっている?何のこと?
そして思い出した。
俺は病室で暴れた。
その時に、真田副部長が来て一発殴られ、
ここまで連れてこられるとまた殴られた。
思い出すと俺の視界がどんどん歪んでいった。
ポタポタと涙が落ちた。
そしてその場に膝をつき泣いた。
大声をだしながら泣いた。

「ご、ごめんなさい…ごめんなさい」

と謝りながら。








数日後
俺は両親とあの子の家に行った。
あの子の父親にすごく怒鳴られて1発殴られた。
その前には自分の両親にも怒鳴られた。




そして思うのだ

あの子が目を覚ましたら、一緒に歩きたい―
その時は一緒に話ししながら―
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