氷帝

□若VS岳人
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あれから数日がたった。

向日さんは俺を華菜に近付けないように。
それと席替えもあり、華菜とは席が離れた。
そのためか華菜は俺と話してくれなくなった。

「華菜、少し話があるんだけど…」
「ごめん、あとにして」

そう言って走っていった。
「あとにして」と言っていたが、あとでとはいつくるのだろうか?
明日か?それとも明後日か?
まぁ向日さんがいる間は無理か。
…まてよ…向日さんがいなければ華菜は話してくれるのか。
ならばまた……

ということで部活のとき。

部室に、睡眠薬入りのクッキーを置いてみた。
向日さんか、華菜が食べてくれるようにと思いながら。
最初に食べたのが、芥川さん。
次が宍戸さんと長太郎。
芥川さんはいいとして、2人はみんなの前で食べて、そのあと倒れたためクッキーはごみ箱にいった。
失敗したな。

次は……誘拐でもするか?
でもな……
そんなことを考えていた。
その時いいアイデアが……
しかしな…

だが、華菜のためだ!
あの手を使うか!

ということで、前回の反省を生かし必要な物を買いに行った。
絶対必要なのが…睡眠薬。
次に手錠、他にいろいろ。
意外にもたくさんあった。
お小遣なくなったな。
まぁいいや。

買い物を終えると夜になっていた。
そのまま華菜の家に。
インターホンをおすと中からなにも音はしなかった。
玄関を勝手に開けて中に入った。
すると中には誰もいなかった。華菜の部屋に行った。
ゆっくりドアを開けると、華菜が机で勉強していた。
この部屋では、インターホンの音は聞こえない。
華菜の部屋に入った。
ゆっくりドアを閉めた。

「華菜。」
「なに…なんで日吉がここにいるの!」

華菜は驚きを隠せないようだ。

「華菜、好きだ!」

俺は華菜に抱き着いた。
その時だった。
クローゼットが開いて、向日さんがきた。

「日吉、なに不法侵入してるんだよ。」
「開いてましたから。」
「開いてましたから。じゃないだろ!」
「別にいいじゃないですか。」
「日吉いつまで華菜にくっついてるんだ!離れろ!」

向日さんによって、俺は投げ飛ばされた。
そして引きずられて、外に投げられた。
前回もそうだったが、反省しよう。

次は…先に向日さんをどうにかしよう。

この日、俺は警察に連れていかれるところだった。
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