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□ウサギ
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僕は君がいないと、きっと生きていけないけど、君は僕がいなくたって生きていける。そう思うと、どうしようもなく切なくって胸が締め付けられるんだ。

「ねえ、行かないで」
そう彼の腕を掴んだ。彼は眉をへにゃりと曲げて困ったように笑う。
「子供じゃないんだから」
そう言うと、また彼がどこかへ行こうとするから、次は彼の腰に抱きつく。
「おい」って呆れたように言われて、僕の手を彼は引き離そうとするけれど、僕も力いっぱい抱きついているから彼の細い腕では到底、敵いっこない。
「なに?どうしたの」
母親にあやされるだだっ子のように僕は口をへの字に曲げて、小さな声で呟く。
「寂しい…」
僕は大真面目に言ったのに彼は面白そうに笑った。
「部屋に携帯忘れたんだ、すぐ帰ってくるから」
「もう、いいじゃん…」
「ワガママ言うな」
そう適当に誤魔化されて結局出ていっちゃうウニョク。

早く帰ってきてよね。
寂しくって死んじゃいそう。

*****

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