BLEACH短編

□恋の花弁
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自分の物にしたい。
そんな気持ちが大きくなって、決心した気持ちなんて最早どうでもよくなった。

「俺、隊長のこと…!!」
「恋次く…」

それは一瞬のことだった。
柑奈の背後に虚が現れ、柑奈の背中を切り裂いた。

「カハッ…」
「柑奈っ!!」
「れ、恋…次」

今まで霊圧を消してどこかに潜んでいたのだろう。
柑奈を斬った虚は嬉し気に口角を上げ、とどめを刺そうと爪を振り上げた。

「やめろっ!!!」

プチンッと何かが切れる音がした。
恋次は柑奈を片手で支え、斬魄刀を振りかざす。

「咆えろ、蛇尾丸!!」

恋次の始解された斬魄刀により、あっけなく虚は消え去る。

「隊長!」
「れ…じくん……?」
「スイマセン…」

護ると決心したのに、護れなかった。
悔しさと後悔で恋次の気持ちがいっぱいで、顔が歪む。

「何、で謝るの?」
「俺は隊長を護れなかった…」
「バカ」

柑奈は、痛みを堪え起き上がり、そっと恋次の頬にキスをした。
何が起きたのか、何をされたのか、それを理解したときには恋次は柑奈に抱きしめられていた。

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