BLEACH短編

□輝く太陽、輝くキミ
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「ぺったん…タッタつるぺったん!」

男所帯で暑苦しいこの部屋に、可愛らしい声が響き渡る。
声の持ち主である柑奈千ヶ崎は、床に腰をおろし、リズムに乗せて後ろで高い位置で結われた綺麗な髪を揺らした。

「…何言ってんだ」
「あ!一角だー」
「さっきの歌は何なんだよ」
「んー」

千ヶ崎は、隣に腰を下ろした斑目一角に視線を向け、クスリと笑った。
その顔はとても可愛らしく、一角は一瞬、千ヶ崎がこの戦いを好むものが集まる十一番隊の四席であるということを疑いたくなった。

そう疑いたくなるのも無理はないだろう。

十一番隊に所属する男の誰もが、否、正確には弓親と更木を除く誰もが、彼女を自分のモノにしようと狙っているほどなのだから。
しかし、そんな彼女は既に一角のモノ。
つまりは、千ヶ崎は一角の彼女なのである。

「つるぺったんだよ、つるぺったん」

なんだそのへんてこなタイトルは、と一角がいいかけた瞬間、千ヶ崎は立ち上がり、一角を見下ろしながら言った。

「つるぺったんはね、一角の歌なんだよ」
「…は?」
「一角にピッタリだと思わない?」

好奇な眼差しを一角に向けながら、千ヶ崎はまた歌いだした。

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