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□惚れ薬
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『ランス〜暇だよ〜』

どうもおはこんにちばんは〜ロケット団、幹部としたっぱの間にいるナマエです。え、幹部としたっぱの間って何って?そんなの気にしたら負けです。それは置いといて今は冷酷と呼ばれている幹部、ランスの部屋にいまーす

「……」

『ねーねー』

私はソファに座りながらランスが出してくれた紅茶を飲む

「煩いですね……仕事の邪魔をするとは……子供ですか?」

『酷いっ!!私、これでも16歳なんだよ!?』

「へぇ、16歳ですか。まだまだ子供ですね」

ランスは小バカにしたようにクスクスと笑う

『うぐぐ……別にいいもん!!アテナさんに“貴女、最近大人っぽくなったんじゃないかしら”って言われたから!!』

「そうですか」

ランスは再び資料に目を通す

『ムー……そういえばランスは何歳なの?』

私は紅茶を一口飲んでランスに尋ねる

「何歳でも」

『なら80歳』

「死にたいですか?」

呆れ顔でこっちを向いて言う冷酷幹部

『だって教えてくれないから〜』

「30はいってませんよ」

『え、20いってないの?』

「……」

『で、何歳なの?』

ランスが無言になったことは気にせず尋ねる

「……21です」

『え、若っ……』

「貴方も十分若いじゃないですか」

『でもさー……そんな若い歳でロケット団なんて入ってさ〜人生、後々後悔するよ?』

私はソファから立ち上がってランスの用のコーヒーを入れて歩きながら言う

「そうですね……でも、私の未来を決めるのは私です。それより私より年下の貴方はどうなんです?」

ランスは私からコーヒーを受け取って口を付ける

『んー……どうなんだろうね』

「このロケット団の中で一番年下なんですよ?貴方」

『え、そうだったんだ……』

「少しは自分のことを考えなさい」

『はーい……ランス、あのさ……』

「なんですか?」

『肩に蜘蛛がいる』

「………………………………」

それを言った瞬間、ランスは固まってしまった

『え、何その沈黙……もしかして蜘蛛……嫌い?』

「期待した私がバカでしたね……」

『?』

「はい、蜘蛛です」

ランスは肩に乗っていた蜘蛛を楽々と捕まえ、顔色一つ変えずに渡す

『ぎゃぁぁぁぁ!!!!!いらん!!こっち向けんな!!何で平気で掴めんのーっ!?』

「冷酷ですから」

『答えになってない!!』

「ふふ……面白いですね」

『うわっ、ランスが笑った。きもっ』

「ほう……そんなこと言ってたら……」

ランスは再び私の方に蜘蛛を向ける

『いやーっ!!!!!だからこっち向けんなー!!』

大声をあげた瞬間、部屋の扉が開く

ガチャ
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