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□惚れ薬
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『……アポロ?』

飲み終えたアポロに話しかける

「ナマエ……」

『アポロ大丈夫?顔が赤いけど……』

「……っ」

アポロが私の顔を見るたび赤くなっていく

「熱があるじゃねぇか?」

「私の実験は失敗ってことなの!?」

「……(バカ三人ですね……)」

「ナマエ……」

『ん?』

「愛してます」

そう言った瞬間、アポロは私の肩を掴んで顔を近付け……

チュッ

『!?///』

キスをした……

「え」

「あ」

「……」

ラムダさん、アテナさんと並んで唖然としていた

ランスはいつも通り無表情だからわかんないけど……

『………………』

「ナマエのファースト、いただきました」

アポロが私に向けてニヤリと笑う

「おい……嬢ちゃん?」

「ナマエ」

固まってしまった私にラムダさんランスが話しかける

「な、なんと……私の実験は成功ですのね!!さっそくたくさん作りますわ!!」

アテナさんは目をキラキラさせながら研究所に向かって部屋を出ていった

「お、おいアテナ……惚れ薬飲んだ瞬間、飲まされた人にキスするなんてな……」

『………………』

「ナマエ、目を覚ましなさい」

ランスが私の肩を掴んで瞳をじっと見つめる

『ランス……』

「何ですか?」

『私のファースト奪われちゃった……』

私の目から少しずつ涙が出てきた

「知ってます」

『うぅ……アポロのこと……好きだよ?大好きだけど……ファーストを奪うなんて……』

「……はぁ……ナマエ、こちらを向いてください」

ランスの言葉に私は彼の方を向いた……

『ん?』

チュッ

『あ……』

ランスは触れるだけのキスをして

「消毒……ですよ」

と言いながら立ち上がる

『あ……ありがと……ランス』

「(入りずらい空気だな……オレたち完全空気だぜ……)」

「おや、私は何を……」

アポロは目を覚ましたようだ

でも自分で何をしたのかわかっていないようだ

「効き目短っ!!(……というか、ランスのキスにはアポロのような反応しなかったってことは……なるほどな)」

「ラムダ、なぜナマエとランスはあんなに顔が赤いのですか?」

「それはな……オレたちには理解できねぇことなんだよ」

「?」

ラムダさんは理解してないアポロを引っ張って部屋から出ていった




『あの……ランス』

「何ですか?」

『皆帰っちゃったみたいだし……私も帰るよ……』

「そうですか……」

『じ、じゃあ……』

私が後ろを振り向いた瞬間

「ナマエ」

『?』

グイッ

名前を呼ばれると同時に腕を引っ張られてランスの体にもたれかかってしまう

「あ、あまりさっきのこと……気にしないでくださいね」

『あ……うん』

「……それだけです」

ランスは腕を解放して机に向かう

二人が両思いと気づくのはそれは遠い話だ……





余談

「なぜあの二人は顔が赤かったのですか?」

「あんたのせいだよ」

「???」

「アポロ!!新しい薬を作ったわ!!実験台n」

「お断りします」

「おぉー……」
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