君がくれたもの

□Ep.2 日の当たる大地へ
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コンコンッ
「師匠、ルークです。
遅くなってしまい申し訳ありません。」
ガチャ…
ここまで送ってくれたシンクとアリエッタは先に部屋に戻らせ、師匠の部屋を訪れる。
しかし、何度かノックを繰り返しても返事がない。
仕方なくドアを開けて勝手に中に入る。
「呼びつけといて居ないじゃん、非常識な…。
師匠、こんな夜中にどこ行ってんだろ。」
「―…非常識はお前だ。
師の部屋に勝手に上がる馬鹿が居るか。」
「うぉぁっ!!?
りっ、リグレット教官!!」
「久しいな、ルーク。
ヴァン閣下は今はダアトには居ない。」
「居ない!!?
じゃあ何で俺を呼んだんですか…ι」
「それは……。」
「『それは』?」
リグレット教官は、一旦うつむき、小さく深呼吸して俺に向き直った。
「―…ルーク、私は今まで、ヴァン閣下のお役に立つことだけを生き甲斐にしてきた。」
「それは知ってるけど…、それが何だよ。」
「…だから、私はこの先何があろうともヴァン閣下に付いていく覚悟だ。
だが……、お前の人生まで、我等の野望の為に掛けさせるのは不本意だ。」
「―…ちょっと待てよ、それってどういう…?」
「ルーク…、今から私が話すことは、お前にとって一生重荷となろう。」
「―…っ!」
教官のあまりに真剣な眼差しに言葉が出なくなる。
「だが…、お前ならその"真実"を知った上で、己の生まれた意味を見つけられるはずだ。」
「真実……?」
「…良いかルーク、お前が昔の記憶が全くないのは…」
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「…嘘、だろ……?」
この時聞いた真実は、あまりにも衝撃が大きくて。
一瞬で、世界が真っ白になったような気がした。
―…だって、そんなこと思いもしなかったんだ。
俺の命が、ただの"代用品"だったなんて…。
〜To be continue〜
→あとがき
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